システム全体視点での設計/検証を実現

3D活用、強力なルーティング機能、先端実装技術対応などを実現した基板CAD
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CR-8000 Design Force

コンピュータ処理速度は新技術や新デバイスなどの登場で急激に進化しています。
Design Force では、エレクトロニクス設計者が難易度の高い最先端の設計においてもストレスなく直感的に作業を行えるように、既存CADシステムの常識にとらわれず、マルチCPU、マルチスレッド対応、3Dグラフィックスエンジン(GPU)活用、64bitネイティブ対応など、最新技術を積極的に採用し、演算処理や表示速度、操作パフォーマンスを飛躍的に向上させるとともに、ユーザインターフェースについても徹底的に見直しました。

Design Force に与えられたこの圧倒的なパワーと基板内縦構造の3次元によるダイナミックな編集により、内層実装部品や3D実装など最新テクノロジーの設計においても設計者を強力にサポートします。また、チップ、パッケージ、基板などの異なる設計対象や接続部分を含む複数基板などをシステムとして編集/検証/設計変更することも可能にしました。

特長・機能

新世代インターフェイスと圧倒的なパフォーマンス

Windows準拠の操作性と、直感的で分かりやすい操作性を実現
設計者がキャンバスに集中できるように、ダイアログ・パネル・メニューの最適化を行いました。カスタマイズ性にも優れており、リボンやショートカットキー、アシストメニュー、クイックアクセスツールバー、ストローク操作などのUIを設計者の思い通りに設定できます。タッチスクリーンでの操作にも対応しており、直感的なキャンバス操作ができます。

 

カスタマイズ性に優れた Design Force のメニュー

 

圧倒的なパフォーマンス
最新ハード/ソフトウェア技術をフル活用し、従来システムに比べて圧倒的なパフォーマンスを実現しています。
また機能単体のスピードだけではなく、操作体系を見直すことで目的までの時間短縮も実現しました。

AI 技術を活用した操作支援
AI エンジンに設計操作を学習させることにより、次の操作の推薦を受けることができます。ベテラン設計者の学習データに基づく推薦結果を若手設計者が活用することで、ノウハウを学びながら設計に取り組むこともできます。
また、AI を活用した音声認識技術の利用で音声入力による操作が可能となり、従来のキーボード、マウスによるメニューやダイアログ操作を大幅に削減し、設計者はキャンバスでの設計作業に集中できます。

AIによる操作支援

システムレベルでの設計と、ノイズ品質の作り込み

Design Force はシステム全体を見据えた設計に対応しています。単体基板はもとより、マルチボードの概念と専用機能が用意されており、他の基板との制約などを考慮しながらの設計が可能です。また、構想設計、回路設計、製造設計/製造性検証などの各ツールとも連携しており、製品開発の上流から下流までスムースなフローを実現しています。

構想設計ツール System Plannner との連携

また解析に関しては、Design Force 独自の高速シミュレーションツールが実装されており、設計段階で手軽に検証を行うことで早期にノイズ品質を作り込むことができます。

Design Force と各種解析ツールとのインテグレーション

 

さらに、Design Force の最新のアーキテクチャは、SI/PI/EMI、熱、応力など様々な外部解析検証ツールとのインテグレーションのおいても高い親和性を発揮し、Keysight Technologies、ANSYS、CSTなどの各種ツールとの連携により、お客様の設計ニーズに合わせた最適な解析検証環境を構築することが可能です。

【Keysight ツールとの連携について】
CR-8000 と PathWave ADS とのシームレスな統合で、解析がスムースに行えることを、こちらでご紹介しています。

柔軟な設計フローへの対応とオープンな外部システム連携

Design Forceは、さまざまな設計フローに柔軟に対応できるアーキテクチャを持っていますので、お客様の設計プロセスに合わせて最適のフローを構築することができます。

柔軟な設計フローに対応できる Design Force

 

また、複数の設計者で同時に設計を進める同時並行設計が可能であり、分割された領域ごと、チップ・パッケージ・基板といったオブジェクトごと、それらの組合せなど、ニーズに合わせた同時並行設計により設計作業効率の向上に貢献します。

外部システムとのオープンな連携が可能であることも Design Force の特徴です。汎用フォーマットによる他システムからのCADデータ、ネットリスト、コンストレインツなどのインポートや、Design Force から ODB++データの直接入出力も行うことができます。PLMなどの IT との連携を容易にする汎用API も用意されています。

最先端実装技術とLSI/パッケージ/PCB協調設計

Design Force の 3Dグラフィックス技術とマルチオブジェクト階層設計に対応した編集機能は、部品内蔵基板や複合デバイスといった複雑な 3D構造の設計に最適です。また従来別々に設計しているチップ、パッケージ、基板を同じキャンバスでダイナミックに編集、最適設計が可能です。

※LSI/パッケージ/PCB協調設計について、詳細はこちら

【部品内蔵基板】
アクティブデバイスとその周辺部品をまとめて表層から内層に移動する、などの編集を 3D表示により容易にし、部品内蔵基板のフロアプランニングを効率化できます。

【LSI/パッケージ協調設計】
従来の LEF/DEFフォーマットに加え、Si2 の OpenAccessデータベースをサポート。半導体設計ツールとの親和性が高まりました。さらに半導体・パッケージ間の I/Oを同時最適化する機能を搭載しています。

[顧客導入事例記事]
「RFフリップチップ設計の問題を解決した協調設計ソリューション」(株式会社東芝)
~ Printed Circuit Design & Fab 2018年3月22日の記事(英文、著者:Tom Whipple)より

【パッケージ設計】
ボンドワイヤー、パッド、ダイなどパッケージ設計特有のデータを扱う専用の機能と 3D表示によりパッケージ設計の作業効率を向上します。

【3次元実装大規模複合デバイス設計】
インターポーザを用いた複合デバイス、TSV を用いた半導体実装設計、これらと SiP を組み合わせた大規模複合デバイスの先端実装技術に対応しています。

また、近年脚光を浴びているMID(Molded Interconnect Device = 成形回路部品)の設計対応も視野に入れています。

MEMS設計

SAW/BAW フィルターなどの高周波部品、磁気/加速度センサーなどのセンサー部品といった各種MEMS の設計を行うことが可能です。MEMS 本体の微細構造の設計・製造出力だけでなく、従来の Design Force の機能と組み合わせることでモジュールまで含めた協調設計環境を提供します。MEMS 本体の設計検証は、半導体データベースで高精度かつ高速に動作し、設計時形状・マスク合成後形状でのDRC・接続性検証によって高品質な設計に寄与します。

MEMS設計画面


【MEMS設計・検証】

半導体の標準化団体 Si2 が提供する Open Access データベースを活用し、使いやすい形状編集機能と高速な描画や図形演算を、MEMS特有の階層構造と任意角度に対応させました。疑似エラースクリーニング処理の実装による効果的なDRC に加え、直感的な接続状態の表示機能で、確実な検証を実現します。

【MEMS製造出力・解析連携】
設計途中、および、完成後のMEMS データから、解析用データ・マスク製造用データの出力が可能です。解析用に縮退したデータの生成、マスク用に複数チップをアレイとしたデータの作成、また複数層を同一マスク上に並べたデータの作成など、用途に応じてさまざまな使い方が可能です。

【製造後形状の可視化と共有】
「設計データ」と「製造後形状」のギャップを補完し、想像が困難な製品構造の理解を支援。「設計データ」だけでなく「できあがり」を意識した設計ができます。マスク作成・製品製造工程の正反(ポジネガ)の積み重なりを確認してマスク合成の検討を効率化したり、厚みや段差カバレッジのイメージを実感することで効果的なデザインレビューを可能としたりします。

【MEMS/PKG/PCB全体協調】
設計途中のMEMS データや過去の設計例を活用し、MEMS モジュールやMEMS を搭載した基板の設計・検討ができ、MEMS 単体での設計を超えた全体最適に貢献します。また、メカデータのインポートで、より精度の高い設計環境を実現します。

【高いオープン性と親和性】
コマンド実行言語CLU(I API相当)、Tclコマンドのスクリプト実行を行うことで、設計のさらなる効率化が可能です。オープンアーキテクチャ(汎用API、SDK)の活用によるダイレクトなIT連携や、協調設計の環境構築によるあらゆる設計フローへの柔軟な対応が可能となります。

強力なオートルーターテクノロジ

CR-5000 Lightning の自動配線機能と Board Designer の精緻な対話系配線機能を一つのプラットフォームに統合したことにより、データ変換なしに自動配線機能を使うことができます。Design Force の強力な自動支援機能は、設計チームの作業効率と品質の高位平準化に貢献します。

強力なオートルーターテクノロジー

Design Force の自動配線機能には、シングルエンドから差動、バスまで配線対象となる信号を選択した瞬間からコマンドを選択することなくシームレスに自動配線アルゴリズムが配線を支援する「トランキング」、各種配線長の制約条件に基づき配線長のコントロールを行う「レングセン」、マウスの軌跡に沿って自動的に最適配線経路を生成する「Active45」などが実装されています。

DRAGON EXは、Design Force にオプションとして追加可能な戦略型自動配線システムです。高度な配線戦略の設定から、自動の支援機能を使っての配線まで幅広い配線戦略の選択が可能です。また、BGA など引き出しが困難な部品において、最適な引き出しポイントを認識し一括でビアを自動発生させる DRAGON EX のファンアウトルーターは、配線設計のボトルネックになっていた大規模 BGA配線における設計作業の大幅な削減を実現します。

エレメカ設計検証環境

Design Force のエレメカ設計検証環境は設計効率を大幅に向上させるためのソリューションです。複雑化した基板や筐体形状は後工程でのすり合わせ、検証ではロスが大きくなります。
ネイティブ3Dの概念を有するDesign Force は、メカやメカを考慮した3次元解析ツールとの連携を円滑に行う機能を備えています。また、独自のエンジンにより設計中にスムーズにSI/PI/EMI 解析やノイズ検証が行えます。

エレメカ設計検証環境のチャート

 

エレメカ設計検証環境の各画面

【ノイズ漏洩チェック】
メカデータを活用して基板設計の段階で3次元での評価検証が可能です。
※EMC設計・検証ツール (EMC Adviser EX)について、詳細はこちら

【3rd製解析ツール】
次世代のシステムレベルインターフェースの実現によりANSYS社の高精度な3次元解析ツールでの解析検証が可能です。

【高さ制限領域自動生成】
メカから取り込んだ詳細部品形状を元に、立体構造の近似的高さ制限領域を自動発生することで、メカ的干渉チェックが可能です。

【エレメカ連携設計の最新事例】
従来の基板CADでは不可能だった、筐体モデルと連携しての設計を可能としました。電気的要素のない筐体を Design Force に取り込み、メカ要素を勘案しつつ電気設計を行っています。ワンストップでの設計を実現でき、メカCADにデータを渡して確認し、それを基板CADに戻して調整、という作業を繰り返さずに済むようになりました。

【無償版ビュワー:Board Viewer】

Design Force, Board Designer などのデータが閲覧可能なビュワーのダウンロードは こちら

システムレベルマルチボード設計環境:Design Force

【CR-8000 Design Force についてのお問い合わせはこちら】