変化に強いモノづくり環境を目指して
私たちを取り巻く社会はテクノロジーによって大きく変化し、製造業もまたその変化に適応することでモノづくりを進化させてきました。私たち図研は、ソフトウェアの力でこうした製造業を支え、世界の様々な分野のお客様のモノづくりの課題解決を通じて、数多くのベストプラクティスを学んできました。そして、それをパッケージソフトウェアとして価値を高めて提供することにより、多くのお客様のエンジニアリングプロセスの効率化や高度化に貢献しています。
近年、人工知能技術の急速な発展とその適用範囲の広がりを見れば明らかなように、テクノロジーが社会に与える影響の大きさとスピードはこれまでと比べものにならないほど高まっています。また、パンデミックや世界的な政治経済情勢など、私たちが直面する社会課題はコントロールすることが難しく、先行きを予測し備えることさえ難しい世の中になりつつあります。
このような状況下において、これからの製造業におけるエンジニアリングプロセスは、将来起こりうる変化に対して強く、しなやかに適応していく能力を備えていなければならないと考えています。
図研がエンジニアリングプロセス改革提案の中心に据えているMBSEは、もともとトライ&エラーを重ねることによる品質向上が難しい宇宙開発などに使われてきた手法です。開発の初期段階で想定されるありとあらゆる要件を整理し矛盾をなくすことで、複雑な製品開発を成功に導くことができます。これにより、たとえ開発途中で要件が追加・変更されても、すぐに影響範囲を特定し開発を修正することができ、高品質なモノづくりにつなげることができます。
私たちは、このMBSEという考え方をベースにしたエンジニアリングプロセス改革が製造業をよりしなやかで強靭なものにしていくと確信しています。現在、多くのお客様から関心をいただき、これからのモノづくりを見据えた変革プロジェクトを進めています。こうしたプロジェクトを通して、図研ならではの新たなソリューションを生み出していきたいと考えています。そして、製造業の革新に貢献するパートナーとしての力を一層高めてまいります。
株式会社図研 代表取締役社長
勝部 迅也