スイスのGreenGT社が図研のE3.seriesを採用

※以下記事は、図研のイギリス拠点であるZuken UK Ltd. が公開したGeen GT社 E3.series導入事例を翻訳し掲載しています。

水素燃料電池車のプロトタイプ開発の効率化を実現

2008年に設立されたGreenGT SAは、モビリティと水素エネルギーシステムの分野の先進企業であり、高性能な水素燃料電池車向けの燃料電池システムや駆動システムにおいて最先端の開発を行なっています。同社は、水素燃料電池車のプロトタイプカーにおける電気設計システムの開発を最適化するために、2023年にE3.seriesを導入しました。

 

GreenGTは、24時間Le Mans耐久レースで水素クラスを確立する野心的な取り組みであるMissionH24プログラムのレーシングプロトタイプ用の駆動システムを開発しました

GreenGTの組み込みシステム開発責任者 Jérôme Bernard氏は、
「図研のツールのおかげで、回路図やワイヤーハーネスの設計におけるエラーのリスクを最小限に抑え、開発サイクルを短縮することができます。」と述べています。

水素技術の専門家であるGreenGT

スイスのGreenGTは、15年にわたって水素技術分野で独自技術を築いてきました。単なるアイデアだけを出すだけでなく、プロジェクトの発端から最終的な市場投入まで、あらゆる側面で深く関わり、革新的な水素燃料電池ソリューションの追求に継続的に研究開発を行うことで、他に類を見ない専門技術を確立しています。これにより、環境に優しい駆動システムとエネルギージェネレーターの開発において、高いパフォーマンスと持続可能性の調和を確保した製品開発を実現しています。

 

課題に果敢に立ち向かう

GreenGTの重要課題は、厳しいスケジュールのなかで、安全性の代名詞ともいえる品質の最重要性を損なうことなく、顧客の期待に応えることです。複雑な電気設計の領域では、回路設計とワイヤハーネス設計が関連し合うため、正確な回路図と信頼性の高いワイヤハーネス設計を行うためには、適切なソフトウェアが必要になります。

これまで15年間、GreenGTは非常に先進的な特別プロジェクト向けの電気水素ソリューションの開発に取り組んできました

GreenGTのモノづくりでは、エンジニアのPauline氏とJosé氏の熟練のスキルが活かされています。

Pauline氏は図研のE3.seriesを使用して、巧みに詳細な電気回路図を作成しています。「私たちはE3.cableを使って回路図を作成していますが、柔軟な操作性と技術サポートによって、貴重な時間を効率的に使うことができています」と述べています。

ワイヤハーネス設計において熟練した技術を持つJosé氏は、「E3.formboardを使うことで、製造業者に必要なすべての情報を含んだ簡潔な設計図を作成することができます」と別の機能に利便性を感じてます。

 

持続可能な進歩のためのテクノロジーの統合

GreenGT SAの取り組みは、持続可能なモノづくりにおいて先進的なソフトウェアを活用することが重要であることを表しています。同社は、高性能な水素燃料電池車の燃料電池システムにおける回路図やワイヤハーネスの設計において、E3.seriesを活用することでプロトタイプ開発の期間短縮を実現しました。この取り組みが製品開発の効率化を促進し、水素自動車の分野においてGreenGTが注目される存在へと導いています。モノづくりが進化し続けるなかで、GreenGTの事例は、技術とイノベーションの統合がもたらす潜在的な効果に対する示唆を与えてくれています。