図研、業界標準フォーマットからの電子基板データ3D化に対応

2013/12/13 配信

株式会社図研(以下、図研)は、アライアンスパートナーであるラティス・テクノロジー株式会社(代表取締役社長 鳥谷浩志、以下、ラティス・テクノロジー社)と共同で、電子基板の業界標準フォーマットとして広く普及しているODB++から超軽量3DフォーマットであるXVL(*1)に変換するコンバータを開発し、これを無償で公開することを発表しました。

図研では既に自社の電気系CADであるCR-5000/CR-8000シリーズの基板設計データをXVLフォーマットに変換するコンバータを無償で提供してきましたが、今回ODB++フォーマットからの変換にも対応したことにより、ほぼ全ての電気CAD(*2)で作成した電子基板データを3D化することが可能になりました。電子基板データがXVLフォーマットに変換されることにより、無償ビュワーによる3Dでのビューイングだけでなく、図研が既に提供中のXVL Studio Z(*3)やラティス・テクノロジー社が提供する様々なXVL用アプリケーションを使って、3Dデータならではの様々な用途に活用できます。また図研では3D電子部品の詳細XVLモデルを無償でダウンロードできるウェブサイト「ePartFinder」(*4)を用意していますので、特別な準備や専門的な作業なく必要に応じて詳細な3D基板データを作成することも可能です。

3DCADによる設計が普及しつつある機構設計の分野と異なり、電気設計の領域においては設計から製造まで2D(または高さ情報のみをもつ2.5D)の設計データが使われています。電子基板設計データは解析など一部特定の用途に使うため、DXFやIDF等の中間フォーマットを介して3D化されることはありますが、これは3DCAD/CAE上で使用することを前提としたものであり電子基板データを3D化して流通させ、様々な用途に活用していくことを目的としたものではありませんでした。
図研では、ほとんどの電気系CADが電子基板製造用データとして出力をサポートし、既に市場でも広く流通するフォーマットであるODB++から軽量で扱いやすい3DフォーマットであるXVLに容易に変換できるようにしたことで、機構・電気の両設計部門のみならず製造部門、品質管理、アフターセールスなど幅広い分野の人々が共通のフォーマットで3D電子基板データを活用していく環境が整い、同時に新しい用途も広がっていくと考えています。

今後、電子基板データをXVL化することで実現可能な様々なメリットを広く周知していくとともに、多数の電気設計者をユーザに持つ強みを活かして、XVLフォーマットの電子基板データを活用する様々な新しいアプリケーションを提供していく予定です。

なお、このコンバータと関連するアプリケーションおよびサービスは、国内だけでなく海外市場向けにも2014年2月頃から公開・販売していく予定であり、XVLという3Dデータを共通言語としたモノづくりソリューションをグローバルに提案していく計画です。

(参考)
無償のODB++XVLコンバータは、こちらの専用サイトからダウンロードすることができます。
http://www.epartfinder.ne.jp/odbpp-xvl_converter.html?zos

(注)
*1:XVLは、ラティス・テクノロジー社が開発した超軽量3Dデータフォーマット。
同社の詳細については下記をご参照ください。
http://www.lattice.co.jp/ja/index.html
*2:ODB++出力が可能なCAD
*3:XVL Studio Zの詳細については下記をご参照ください。
https://www.presight-3d.com/xsz
*4:ePartFinderには下記専用サイトへアクセスを願います。
http://www.epartfinder.ne.jp/

【本件に関するお問合せ先】

株式会社図研 コーポレート・コミュニケーション室
TEL:045-942-1511(代)
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