vol.27のテーマは「モビリティの未来像とイノベーションを加速させる思考法」です。ソニーが手掛けるEV「VISION-S」の開発秘話や、テトラ・アビエーションによる「空飛ぶクルマ」への挑戦など、移動の概念を塗り替える最前線の取り組みを特集しています。また、複雑な課題を解き明かす「システム×デザイン思考」の新連載や、インフラの常識を変える「自己治癒コンクリート」など、不確実な時代において図研とともに製造業が進化し続けるための多角的な視点を提供します。
【巻頭鼎談】
- タイトル:本気のクルマづくりを通してデザインした「移動する感動空間」VISION-S
- 登場人物:ソニーグループ株式会社 常務 AIロボティクスビジネス担当 川西 泉 氏、株式会社図研 専務取締役 CTO 技術本部長 仮屋 和浩
- 記事ハイライト:2018年春に始動し、IT企業並みのスピード感で開発されたEV「VISION-S Prototype」の全容を公開。ソニーが自ら公道を走れる車両を製作することで、センサー技術などの自社コンポーネントが「安心・安全」にどう貢献すべきかを深く理解し、モビリティの未来をソフトウェアとハードウェアの両面から定義する挑戦が語られます。
【Challenge “To Be”への挑戦】
- タイトル:どこでも誰でも早く移動できる「空飛ぶクルマ」を 自由に乗り回す社会を作れ!
- 登場人物:テトラ・アビエーション株式会社 代表取締役 中井 佑 氏、エンジニア 桑村 航矢 氏
- 記事ハイライト:100kmを1時間で移動できる有人eVTOL(電動垂直離着陸機)の開発に挑む大学発ベンチャーの情熱を紹介。複雑化する機体設計において、情報の「捨てる・残す」を迅速に判断する難しさや、開発メンバー間の「素敵なコミュニケーションツール」としてMBSEツール「GENESYS」を導入し、設計のモジュール化を目指す取り組みを紹介しています。
【ビジネス新潮流】
- タイトル:インフラの長寿命化を可能にするバイオ技術「自己治癒コンクリート」
- 登場人物:戸田建設株式会社 技術開発センター 社会基盤再生ユニット
インフラ再生チーム 主任 大橋 英紀 氏 - 記事ハイライト:ひび割れをバクテリアの力で自動修復する革新的技術を特集。添加されたバクテリアは最長200年間生存し、水と酸素に反応して炭酸カルシウムを排出することで損傷を塞ぎます。世界の二酸化炭素排出量の約8%を占めるセメント消費を、建造物の長寿命化によって削減するサステナブルな可能性を提示しています。
【Thinking Method】
- タイトル:イノベーションとシステム×デザイン思考
- 執筆者:慶應義塾大学大学院SDM研究科 教授 前野 隆司 氏
- 記事ハイライト:不確実なVUCAの時代に不可欠な、物事の全体像を捉える「システム思考」とゼロから価値を生む「デザイン思考」を統合した手法を解説。他人のアイデアに「いいね!」と乗るポジティブな態度や、「Fail fast(素早く失敗する)」試行錯誤型のプロトタイピングなど、日本企業がイノベーションを創出するための具体的な「型」を提案しています。
【MONOism】
- タイトル:美しい木目に 漆黒の文字が映える 伝統の天童将棋駒
- 職人:中島清吉商店 4代目 中島 正晴 氏
- 記事ハイライト:国内生産量の約95%を占める山形県天童市で、明治10年から続く将棋駒づくりの技に迫ります。最高級の「つげ材」を3年かけて乾燥させ、熟練の印刀さばきで複雑な文字を彫り上げる「手彫り」の美学を紹介。伝統を継承しながら、世界中のファンを魅了する「一生もの」の駒を創り続ける職人のこだわりを追っています。
【発行】2021年7月
※各記事の掲載内容は冊子発行時の情報となります。
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