株式会社図研（以下、図研）は、10月21日に横浜で開催されたプライベート展「Zuken Innovation 2011」において、次世代マルチボードプリント基板設計システム「Design Force」と「Design Force」を核とする次世代電子機器設計プラットフォーム「CR-8000シリーズ」を初公開し、「Design Force」の販売を世界同時に開始することを発表しました。なお、図研では、日本での公開に続き、10月25日からドイツで開催される「Zuken Engineering Days」、11月8日からアメリカで開催される「Z-DAC Americas」においても、「CR-8000 Design Force」および「CR-8000シリーズ」の発表を行います。
今回販売を開始する「Design Force」は、マルチCPUやマルチスレッド（注1）など最新のハードウェア技術や3次元グラフィックス技術、タッチパッド操作の採用により設計者にストレスをかけない直感的でスムースな操作を実現しています。また、基板内蔵部品、TSV（注2）、SIP（注3）など最先端実装技術にも対応し、大規模基板設計や複雑な構造の高密度基板設計において設計者の作業効率を飛躍的に向上させます。
「Design Force」の販売開始により、先行してリリースされていた構想設計ツール｢System Planner｣, 回路設計ツール｢Design Gateway｣, 製造設計支援ツール｢DFM Center｣とあわせて、上流から下流工程までシステム視点での設計やレビューが可能な革新的な電子機器設計フローが実現されます。図研は、これを｢CR-5000シリーズ｣につづく次世代電子機器設計プラットフォーム「CR-8000シリーズ」として全世界へ展開します。
「CR-8000シリーズ」は単一のプリント基板設計での優れたパフォーマンスだけでなく、複数基板の設計やLSIとパッケージ/プリント基板の協調設計など、複数の設計対象を含むシステム全体の設計/検証/レビューが可能です。各種設計プロセス間の連携はもちろん、ネットワークを介したコンカレント（同時並行）設計など設計の水平分業にも対応し、昨今の電子機器製品開発において重要なグローバル分散設計環境の構築が容易になります。
「CR-8000シリーズ」は図研のエンジニアリングPLMである「DS-2」のデータベースをネットワーク経由で直接シェアすることができ、部品情報、ワークインプログレス（設計途上）の設計成果物管理、設計要件管理をより効率的に行うことができます。また、現行「CR-5000シリーズ」のツールと設計データ、ライブラリが互換なので「CR-5000」と「CR-8000」のツール群の混在運用が可能であり、「CR-5000」ユーザは既存の設計環境を最大限に活用しながら、ニーズに合わせて段階的な導入が可能です。
「CR-8000シリーズ」は、世界中のユーザからのニーズを集約し、最新のハードウェア技術とソフトウェア技術を活用することによって開発された設計プラットフォームです。図研は今後、エレクトロニクス設計における価値づくりを目指す世界の電子機器製造業企業に対し積極的に「CR-8000」を提案してまいります。
なお、「CR-8000 Design Force」の日本国内での販売定価は、3Dモデリング・テクノロジー編集機能、コンストレインツドリブン設計機能、SI・PI・EMI解析エンジン、各種インテリジェント配線機能などを含む基本構成（Professionalバージョン）で￥9,800,000となっています。
（注1）マルチスレッド
：1つのアプリケーション内で、スレッドと呼ばれる処理単位を複数生成し、並行して複数の処理を行なうこと。こうすることにより、全体の処理速度を向上させることができる。
（注2）TSV
：Through Silicon Viaの略。半導体の実装技術の1つで、シリコン製半導体チップの内部を垂直に貫通する電極のこと。従来ワイヤ・ボンディングによって行なっていた上下のチップを貫通電極で行なうため、高密度な3次元実装が可能になる。
（注3）SIP
：System In Packageの略。複数のLSIチップを1つのパッケージに封止した半導体。
詳しくは下記のCR-8000ページをご覧ください。
https://www.zuken.co.jp/product/circuit/cr8000/
【本件に関するお問合せ先】
株式会社図研 コーポレート・コミュニケーション室
TEL：045-942-1511(代)
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