vol.31のテーマは「持続可能な未来を築く技術革新と環境経営」です。世界の半導体市場を牽引する台湾ITRIの戦略から、環境性能を市場競争力へと昇華させるリコーの取り組み、さらにはプリント基板製造に変革をもたらすエレファンテックの技術まで、製造業が直面するサステナビリティと技術革新の課題に焦点を当てています。複雑化する市場で日本企業が勝ち抜くための、新たな設計・経営のグランドデザインを提示する一冊です。
【巻頭インタビュー】
- タイトル:ITRI 世界の半導体市場をリードし続ける台湾の立役者
- 登場人物:工業技術研究院 (ITRI) 電子光電システム研究所 所長 張 世杰 氏
- 記事ハイライト:台湾の半導体産業を支えるITRIの4つの役割(官民連携、知的財産、人材供給、アライアンス)を詳述。チップレット集積や放熱技術などの先端パッケージングの成果と、設計に不可欠なEDAベンダーとの協調の重要性を説いています。
【インタビュー】
- タイトル:環境性能が市場競争力になる時代 環境性能の追求は、QCDと同じ
- 登場人物:株式会社リコー ESG戦略部 ESGセンター ESG推進室 室長 羽田野 洋充 氏、田中 涼 氏
- 記事ハイライト:リコーの20年以上にわたる「環境経営」の歩みと、ライフサイクル全体で環境負荷を減らす「コメットサークル」の理念を紹介。再生プラスチックを50%以上使用した複合機開発におけるLCAの活用や、環境対応がサプライヤー選定の必須条件となる潮流を解説しています。
【Feature Article】
- タイトル:プリンテッド・エレクトロニクスが拓く サステナブルなプリント基板製造
- 登場人物:エレファンテック株式会社 取締役副社長 杉本 雅明 氏
- 記事ハイライト:インクジェット印刷と銅めっきを用いた独自の「ピュアアディティブ法」によるFPC量産化を解説。従来のエッチング製法と比較してCO2排出量を75%、水消費量を95%削減できる圧倒的な環境性能と、サプライチェーンでのトレーサビリティの重要性を提示しています。
【ビジネス新潮流】
- タイトル:米由来のバイオマスプラスチックで 脱炭素と農業再生を実現する
- 登場人物:株式会社バイオマスレジンホールディングス CTO 坂口 和久 氏
- 記事ハイライト:非食用米を原料とした「ライスレジン」の製造技術と、フードロス削減への貢献を紹介。耕作放棄地の再生や被災農家支援など、農業分野の課題解決とバイオプラスチック事業を融合させたサステナブルなビジネスモデルを展開しています。
【Thinking Method】
- タイトル:成人発達理論・組織論とイノベーション
- コラム執筆者:慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 教授 前野 隆司 氏
- 記事ハイライト:人や組織の成長段階(アンバー、オレンジ、グリーン、ティール)と、イノベーション創出の関係を考察。不確実なVUCAの時代には、人間の多様性や自由を活かす「グリーン」や「ティール」型の組織が、個々の創造性を引き出すために有効であることを論じています。
【MONOism】
- タイトル:伝統技術を受け継ぎ 歴史のロマンを感じさせる 色鮮やかな江戸木版画
- 職人:高橋工房 6代目 高橋 由貴子 氏
- 記事ハイライト:日本の多色摺り印刷のルーツである江戸木版画の技術と歴史を紹介。絵師、彫師、摺師、版元の四者協調による作品づくりと、伝統技術を現代のデザインやライフスタイルに融合させ、次世代へ繋ぐ版元としての情熱と展望を追っています。
【発行】2023年8月
※各記事の掲載内容は冊子発行時の情報となります。
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