vol.32のテーマは「グリーンイノベーションの真髄と製造業の責務」です。パナソニックの脱炭素ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」や、CO2削減の裏で生じる「資源パラドックス問題」を特集しています。単なる環境対応を超え、LCA(ライフサイクルアセスメント)やTMR(関与物質総量)の視点から、いかに設計・製造プロセスに環境価値を組み込み、経営指標として活用するかを提言しています。エレクトロニクス業界が持続可能な成長を実現するための、攻めの環境経営戦略を提示する一冊です。
【巻頭インタビュー】
- タイトル:自社から社会全体、そして未来へ 脱炭素社会実現へのマイルストーン「Panasonic GREEN IMPACT」がもたらすもの
- 登場人物:パナソニック ホールディングス株式会社 取締役 副社長執行役員 宮部 義幸 氏
- 記事ハイライト:2030年までのパナソニック全事業会社におけるCO2排出量実質ゼロ、2050年までの社会への3億トン以上の削減貢献を目指す長期環境ビジョンを詳説しています。ペロブスカイト太陽電池や水素生成技術、EV用コバルトフリー電池の開発など、将来的な技術革新を通じた「FUTURE IMPACT」について語られています。
【鼎談】
- タイトル:グリーンイノベーションというパラダイムに潜む「資源パラドックス問題」とは
エレクトロニクス業界に求められる新たな視点 - 登場人物:立命館大学 理工学部機械工学科 教授 山末 英嗣 氏、株式会社図研 高木 良亮、江草 大介
- 記事ハイライト:脱炭素社会への潮流の裏で、特定の環境制約を達成するために過剰な資源利用(銅やレアメタル等)が誘発される「資源パラドックス問題」を定義しています。TMRという評価指標の重要性や、欧州のデジタル製品パスポート(DPP)への対応、PDM/CADによる環境情報の「見える化」の必要性について議論しています。
【インタビュー】
- タイトル:環境経営を「受け身」から「攻め」にシフト
―原価計算に強いmcframeだからできる、「環境コスト」のPDCA― - 登場人物:ビジネスエンジニアリング株式会社 行司 正成 氏
- 記事ハイライト:原価管理のノウハウを活かしたCFP(カーボンフットプリント)算定システム「mcframe 7 CFP」を紹介しています。歩留まりや季節変動を考慮した実働データに基づく算出を可能にし、PLMやPDMとの連携によって設計段階からの環境負荷低減を実現する「攻めの環境経営」を提唱しています。
【Thinking Method(最終回)】
- タイトル:イノベーションとウェルビーイングの関係
- コラム執筆者:慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 教授 前野 隆司 氏
- 記事ハイライト:全6回の連載最終回。幸福度が高い社員はそうでない人に比べて創造性が3倍高いという研究に基づき、ウェルビーイングがイノベーションの鍵であることを解説しています。「やってみよう」「ありがとう」などの「幸せの4因子」が創造性発揮の条件と一致することを紐解き、幸せに働くことから始める重要性を説きます。
【MONOism】
- タイトル:不要なものをそぎ落とす 日本の美意識を表現した KAWA-ORIGAMI®
- 職人:二宮五郎商店 二宮 眞一 氏
- 記事ハイライト:日本の伝統文化「折り紙」に着想を得た、縫製を最小限に抑えたミニマルな美しさを持つ革製品を紹介しています。一枚革の質感をダイレクトに伝える熟練の職人技や、食肉副産物としての革への感謝といったSDGs的視点を通じ、長く愛用できる「一生もの」のモノづくりの真髄に迫ります。
【発行】2024年3月
※各記事の掲載内容は冊子発行時の情報となります。
アーカイブ公開中
下記よりvol.32のデジタルブックがWeb上で閲覧できます。
17ページに記載されている、ウェルビーイングに関する記述について、下記の通り訂正いたします。
(修正前)
最近よく聞くウェルビーイング(well-being)という単語ですが、1946年に世界保健機関(WHO)の
憲章前文において「Health(健康)」の定義の中で使われたのが始まりといわれています。
(修正後)
最近よく聞くウェルビーイング(well-being)ですが、1946年に世界保健機関(WHO)の憲章前文において
「Health(健康)」の定義の中で使われたのがきっかけで広まった言葉です。
【訂正理由】
記事掲載後にコラム執筆者のほうで情報収集を行いましたところ、それまでは通説と思われていた
当初の表現に誤りがあり、ウェルビーイングという英単語自体は16世紀から存在していたことが判明
いたしましたので、訂正しお詫びいたします。
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