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図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -補正機能編-
2009.04.23
最初に、補正データ作成に関して、『エッチング補正』と『リニアスペーシング補正』の2種類の機能をご紹介します。 どちらの機能も、より良い製品にする為に様々なお客様からご意見をいただき、特に力を入れて日々改良を続けています。
補正データを作成するうえでは、基板のエリアごとに配線密度や部品の周りであることなどを考慮し、様々な(エッチング)条件を満たすような形状を作成することが必要です。その為、『エッチング補正』、『リニアスペーシング補正』は、いずれもクリアランス値・補正値や、最小クリアランス値を確保するなど様々なルールを簡単に設定し、補正形状を自動的に一括で作成することができます。
また、ランド・ライン・面や、優先ネット・部品内・指定領域内(エリア層)に対して別ルールを設定させることが可能なので、製品仕様によって使い分けていただくと便利です。
1つ目は、『エッチング補正』です。
指定した補正値とクリアランス値から、補正データを作成します。
エッチング補正には、補正モードが3種類あります。
例えば、
- クリアランスが広めなので十分に補正値を保たせたい場合
- パターンが密集しているのでクリアランス値を優先させたい場合
- 補正値も保ちたいがクリアランス値も保ちたい場合
など、製品仕様によりどのような補正データを作成するか、補正モードを切り替えます。
下記の図は、同じルール値で補正を行なったデータです。モードによってパターン部分の形状が異なっているのが確認できます。
また、エッチング補正の一機能である『ワイヤボンドパッド補正』機能を使用して、端子形状にのみ補正を行なうこともできます。端子部分など形状が密集している部分では、エッチング液が流れやすい長手方向と、エッチング液が溜りやすい短手方向とで補正量を調整する必要があります。
DFM Centerでは、ワイヤボンドパッド形状の長手/短手方向に対して、それぞれの方向に合うような補正値を設定し、簡単に補正形状を作成することができます。 また、補正したい部分の領域選択ができるので、選択する手間や端子部分の選択ミスを防ぐことができます。