Club-Z機能解説:BD編

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

Products


図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -BD編-

2007.08.30

今回はオプション機能ではありません。
CR-5000/Board Designer最新リビジョンで採用された、優れもの新機能のご紹介です。

薄型TV、ケータイ、デジカメ、ゲーム機と、3Dや動画を使った大容量なデジタルコンテンツを扱う製品は、私たちのライフスタイルに大きな変化をもたらしました。
ユーザーの立場としては喜ばしいのですが、信号の高速化が進み、プリント基板の設計はどんどん難しくなっていて、設計者の苦労は増すばかり・・・。
中でも「差動信号」の配線に手を焼いているという声が多く寄せられるようになってきました。

そんな悩みを解消するために開発された便利な機能をご紹介します。

「差動信号の配線とチェック」

メモリ市場では、ここ数ヶ月でDDR2の急激な価格下落があり、DDRからDDR2(※1)へのシフトが進んでいます。 HDMI(※2)やUSB2.0などの様々な高速インターフェイスも普及し、信号の高速化はとどまるところを知りません。
そんな流れからコンシューマのデジタル機器にはあたりまえのように「差動信号」が採用されるようになりました。そして、産業機器の大規模なものでは、一枚の基板の中に数百本もの信号が走っているケースも見られます。

この差動信号に対しては、非常に厳しいタイミングマージンや、差動インピーダンスという電気的な制約があります。これらを守るために、パターン設計においては、等長や配線間隔の指定、線幅、配線層の指定などの非常に複雑な制約条件を守りながら配線していかなければなりません。

弊社では、この難題の解決に対して、 伝送線路シミュレータの開発と並行し、「CADそのものの機能をどのように進化させるべきか?」を真剣に考えてきました。
そして、 Rev.9.010 、 Rev.10.0 へと段階を追って、 CAD 本体の大幅な改造を行ったのです。
今回は、その中でも、「差動信号」に着目をした便利な機能についてご紹介していきたいと思います。

  1. クロック信号の立ち上がり時と立ち下がり時の両方でデータの読み書きが行えるダブルデータレート( DDR) モード方式を採用しており、通常の倍の転送速度が実現する現在主流の高速メモリ。
  2. 主に家電や AV 機器向けのデジタル映像・音声入出力 インターフェース規格。薄型テレビを中心に急速な普及が進んでいる。