Club-Z劇場
新人岡田君のちょいモテ設計者への道
【第8回】SIとは?② ~挙動不審!?~
2008.11.27
「そういえば昨日のトラブルの件、DDR2が使われてた事が関係していたらしいんですけど、何が問題だったのかよく分からなかったんですよね。。。」
加瀬さんには何でも聞けちゃうな。
「それを理解するには、まず3つの伝送方式について知っておく必要がありますね。」
「3つの伝送方式?」
「デジタル信号の伝送では、主に3つの方式が使われています。一つがパラレル伝送/コモン・クロック方式。これはSDRAMやPCIで使われています。次がパラレル伝送/ソース同期方式。今回使われたDDR2はこの方式になります。そして、最後がシリアル伝送方式。これは、Serial ATAやPCI Express等で使われているものですね。
それぞれの方式は考え方や伝送の仕方が異なるため、その伝送方式に合わせた設計指示が必要なんです。」
「なるほど!今回の設計では、新しくDDR2の伝送方式に合わせた設計ルールの再検討が必要だったのに、手違いで古い方式のルールが使われてしまった事が問題だったんですね!」
「そういうことです。」
「SIって・・・知っていればいろいろなトラブルを回避できるけど、専門的だし、覚えなきゃいけないことたくさんあって大変ですね・・・」
「確かに知っておいて欲しい情報や知識はたくさんあるけど、順序だててしっかり教えてあげますから大丈夫です。ただ一日や二日でどうこうなるものではないので、少しずつ確実に身につけていってもらえると嬉しいです。
さぁ、やる事たくさんありますよ!そろそろレクチャーに戻りますか。」
「はい!」
コーヒーを一気に飲み干し、加瀬さんの席に戻る俺たち。
そして、長い長い、レクチャーが始まったのでした。。。