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図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -SP編-
2012.01.26
■ はじめに
今回は、2011年10月27日配信の第50号の基本機能編に続き、System Planner(以下SP)を導入し、効果を上げておられますお客様の活用事例を元にムービーを交えながら便利な機能をご紹介します。
■ 概要
魅力的な商品開発を行うために設計者の方々は、詳細な設計に入るまでにより多くのことを検討し、試してみたいと考えておられると思います。ただ、商品開発のリードタイムが短縮されている中、短期間で結論を出さなければならず、十分な検討時間が確保できないのが実情です。
勿論、過去の設計情報やノウハウを活用し効率化は図られていると思いますが、詳細設計で使用した情報の活用が進んでいないのではないかと考えています。
IT化が進み設計データを参照することや検索することは容易になってきていますが、その活用度合は、まだまだ低いと思われます。
設計上流で考慮できていないことは、後工程で大きな手戻りとなります。仕様書では1行で記述されていることが、詳細化した後での変更には、多くの修正作業が必要となってしまいます。
これらの課題を解決していただくための設計システムとして、SPは詳細設計データを活用し、短期間でより多くの打ち手を実施できるトレードオフ環境を実現し、ここで検討したことは、確実に詳細設計に渡せるシステムとなっています。
それでは、実際の活用事例の紹介に入ります。
■ 既存データを活用した実装検討事例のご紹介
商品開発の初期段階では、最終的な商品の外形寸法や実装する機能が決定していません。しかしながら開発リードタイムを短縮するためには、いち早く検討を開始する必要があります。当然、この様な状況では使用する部品も決定していません...
あるお客様ではSPを活用することで、過去の回路図データや部品表データ、基板外形データを活用し、決定していない部品に関してはParametrical Visionary(以下ParaV)上で外形サイズのみを指定することで基板割りや実装検討を最終仕様決定前から進められ効果を出されています。また、構想設計中の度重なる筐体サイズの変更や、更なるコストダウンを達成するための部品変更にも柔軟に対応できると喜んでいただけています。
【事例1】
過去の基板外形、ParaV上の部品表を活用し素早くPV上で実装検討している例
【事例2】
既存の回路CAD上の図の一部を流用し機能ブロックを作成し、ライブラリ化された回路モジュールを活用し簡単な操作でブロック図を作成している例
【事例3】
機能ブロックに各種ドキュメントを関連付け、ブロック図上で活用している例