Club-Z劇場
入社3年目 基板設計者 ミホの挑戦
【最終話】高速デジタル基板設計 ~SI設計~
2009.07.23
コラム9【SIシミュレーターで配線長から伝搬遅延を算出する】
佐藤 「要するに、道のり(配線長)÷速度(伝搬速度)=時間(伝搬遅延)ってことだよ。小学校で習っただろ、思い出した?」
ミホ 「う“うぅぅ、小学生で思い出せるのは ウゴウゴルーガのミカンせいじん だけです・・。でも、これで理解できましたので配線の修正をすすめられます。ありがとうございます!」
・・・・・
佐藤 「ウゴウゴルーガって何だろう、はぁ、やっぱりオレとは世代が違うのかぁ。。。」
・・・・・
ミホ 「ふう、短い配線を迂回させて何とか長さを揃えることができたわ。それにしても、今回は迂回スペースが残ってて助かったわ。あとは、鳴宮さんに見てもらってOKなら基板設計は完了ね!」
鳴宮メール
まごころエンジニアリング 吉田様
対応ありがとうございました。これでOKです。
ありがとうございました。
こちらでもシミュレーション結果をレビューする際にデータが必要になりますので基板データとSIシミュレーションデータを送っていただけますか。
それで設計データのほうは受け取り完了とさせていただきます。
弁天堂 鳴宮
ミホ 「部長、弁天堂の例の件、予定通り設計が終了しました。」
部長 「吉田君、よくやった。SIシミュレーションをやってみてどうだった?」
ミホ 「えっと、急に言われても・・・。どうすれば弁天堂さんがよろこんでくださるか、そればっかり考えていましたので。操作は覚えれば簡単という印象でした、基板CADほどテクニックがいるのでも無いようですし。佐藤さんに色々アドバイスして頂けたおかげで何とかやれたって感じです。」
ミホ 「それから、SIシミュレータは『回路設計者とのコミュニケーションを取るための道具』といった印象を受けましたね。波形結果が設計を進めるための手がかりになったという感じで・・・。波形を見られたからダンピング抵抗の効果が得られる配置場所が見つけられましたし、波形を見られたから差動の配線方法が整理できました。設計中に波形が見られたので、回路設計者が安心して設計をまかせてくれているような印象も受けました。」
部長 「そうか。よろしい。本当にきみは3年目とは思えない勘のよさがあるね。ウチの設計部は今期は高速デジタル設計に力を入れていく。キミには今後みんなのお手本となって活躍していってもらうよ。」
ミホ 「では、これで私もポスト課長ですね!」
部長 「いや~、それはまだ早いんじゃないかな。。。」
ミホの挑戦 1st Season おわり
●監修プロフィール
図研ハイスピード・ソリューションセンター
1998年度から設計現場に向けたノイズ低減や信号品質向上に関する技術支援を手がけてきました。
現在まで、250件近くのお客様にご採用いただき、問題解決に貢献しています。
< 図研のSI/EMCソリューション >
https://www.zuken.co.jp/si_emc/index.html