ちょいモテ設計者への道

【第3回】コストを意識したプリント基板作り①　～キビシィーッ！～

2008.06.19

「さてさて、どこから話しようかなぁ。そうだ！プリント基板のコストってどのくらいか知ってる？」
「し、知りません･･･」
いきなり始まるんですね･･･何がなんだか分からず怯えているオレは、そう答えるだけで精一杯。
「そうだよね。知らないよね。でも、知ってて欲しいなぁ、岡田君。」
「うわっ！ち、近いです!!」
この人、とにかく近い。そんなに近寄らなくても聞こえてますから！

「あっ、ごめん、ごめん。じゃー、まずは製品のコストから考えてみようか。例えば、20,000円のAV機器製品があったとする。このうち、利益はどのくらいだと思う？」
「はぁ･･･利益率5％ってよく聞きますから、1,000円くらいでしょうか？」
「そうそう。よく知ってるね！目標はそうなんだけど、現実は2％の400円くらいかな･･･」
「うわっ！たったそれだけ?!?!　少ないですね･･･」
「そうなんだよぉー。この世界はキビシーっんですよ。」
「あの･･･近いんですけど･･･」
「あっ、ソーリー、ソーリー。つい興奮しちゃって。っで、こんな薄利な製品のプリント基板の価格はだいたい500円くらいなんだけど、これ、LSIに次いで高い部品なんだよね。もしも、利益がたった400円しかない製品のプリント基板のコストを1割でも改善できたとしたら、利益が50円もプラスになります！細かい話だと思ってるだろうけど、結構これ重要。インポータントよ。」
サッと一枚の資料を取り出す。
うわっ！一体どこに隠し持ってたんだ･･･




「とりあえずこの話、頭の中にいれておいて。っで、これを踏まえた上で【低コストなプリント基板を作るための考慮点】なんだけど、ざっと上げるとポイントはこの10個くらいかなぁ？」
また、サッと資料を取り出す。
この人、一体何枚資料を隠し持ってるんだ･･･





「全部説明したいところだけど、今回は設計者に関係のある部分だけにしておくか。
まずは分かりやすいところから板取り。これは簡単に言うと上手く基板を並べて一枚の板からいかにたくさんの基板を取り出すかってことなんだけど、、、はい、これ。」
うわっ！また出た！