コラム
グローバル化は設計・製造の仕組みを見直すチャンス
【第23回】マトリクス体制での品質保証
株式会社RDPi 代表取締役 石橋 良造
2009.06.23
このように、マトリクス体制における品質計画は、短期的でバラツキをなくす活動が中心となるプロジェクト品質計画と、中長期的でより高い品質レベルを目指す品質計画の両方が必要です。そして、この2つの品質計画にもとづいて品質活動が並行して実施されることになります。図66 はこの2つの品質計画を説明したものです。マトリクス体制においても、個別プロジェクトでの品質維持(バラツキ削減)と、継続的な品質向上を保証することが可能になります。
さて、今回はマトリクス体制での品質計画の運用方法について解説しました。繰り返しになりますが、品質管理の仕組みを正しく運用するための基本は適切な品質計画を作成することです。今回解説した考え方は、適切な品質計画を作成するための仕組みの一例ですので、これを参考に皆さんの組織での運用を考えてみていただきたいと思います。