設計者にも知ってほしい。マイクロ波の基礎知識
番外編. 国内最大規模!
マイクロ波/ミリ波に特化した計測評価施設が八王子にオープン
2014.09.25
■102棟の概要
さて、気を取りなおして102棟に進みます。
⑤ マイクロ波電波暗室
101棟の暗室より大きく、またMIMO OTAにも対応した暗室で、国内にこの設備が装備されているのは珍しいとのことです。
昨今LTEにも採用されているMIMO技術を使った携帯端末ですが、その携帯端末に対して実際の使用環境下の電波環境に近い環境で測定できます。
(MIMO=multiple-input and multiple-output)
⑥ Reverberation Chamber
Reverberation ChamberはBluetest社製のものが3基用意されています。従来の電波暗室を使用した測定法の代外手法として認められています。出荷前や、ある程度結果が見えてる際の確認としての用途を想定しています。無線端末の通信品質を計測するのに非常に短時間で行えるのが特徴です。
⑦ 恒温槽
槽内の温度を一定に保持したり、熱衝撃をあたえたりできる試験設備です。高温低温保存試験、低温環境下、高温環境下で数日置いたあとの試験や、温度変化を繰り返して部品の劣化や特性変化などを調べる際に利用できます。
⑧ SARルーム
無線機器の近傍で通信電波にさらされた人体へのエネルギー吸収率を調べることができます。SARの測定設備として、世界標準的な計測器であるDAYSY5とiSARを装備しています。これにより各国の規格に対応した測定ができます。
…設備見学終了です。いろいろな測定機器がありますね。
この施設の一番の目玉はやはり最新無線通信技術に対応したMIMO OTA用の電波暗室なのでしょうか。
なおこれらの設備で計測できる評価試験項目は、こちらで確認できます。