☑モノづくり業のデータバックアップ
【第1話】今のバックアップで満足?
図研ネットウエイブ株式会社
2012.08.30
■登場人物
・ まもる君(関西人)・・・本名:鈴木守(すずき まもる)
・ホゴちゃん(横浜っ子)・・・本名:一条保子(いちじょう ほご)
「ねっとなみ電気株式会社」の情報システム部に勤める二人は同期。
・杉さん(ネットワーク・アセスメンター)・・・本名:杉村淳(すぎむら じゅん) 名前も見た目もしゃべりも浜村淳にそっくり
(まもる)「昨日は、開発部のAさんがPC壊して大変やったなぁ。」
(ホゴ)「ほんと。でも、データのバックアップがあってほんと助かったわぁ。パソコンは予備機があるし、アプリケーションもインストールすれば同じものが準備できるけど、中身のデータだけはバックアップ取ってなかったらどうしようもないものね。」
(まもる)「バックアップって、めんどくさいからついつい忘れてしまいがちやから、ほんま助かったなぁ。今回みたいに故障したり、不測の事態に会うたりしたら全てパァ~になってしまうからなぁ。」
(ホゴ)「これもうちの経営層がBCP,BCPって騒ぐようになったお陰ね。」
(まもる)「へ?BCPって???」
(ホゴ)「えぇ!!BCP知らないの?」
―ドアが開いて杉さん登場―
(ホゴ)「あ、こんにちは、杉さん」
(杉さん)「こんにちは。何か盛り上がっていたようですが、何の話をしていたんですか?」
(ホゴ)「BCP、つまり事業継続計画の事について話をしようとしていたところなんです。杉さん、BCPについて、この方に教えていただけませんか?」
(杉さん)「いいぜよ。ワイルドに教えるぜぇ」
(二人)「・・・」
(杉さん)「・・・コホン。BCPの話でしたね。BCPは昨年の東日本大震災、タイの洪水といった災害や、システム障害等どんな緊急事態が起こった場合にも事業を継続できるように、さまざまな観点から事前に対処方法の検討を重ね、訓練をして準備する計画のことです。」
(まもる)「さまざまな観点???」
(杉さん)「人、物、金、情報、体制等です。例えば、人的要素に関しては社員が無事に出社出来るか?社員と連絡が取れる環境、体制が整っているか?万が一社員が出社出来ない場合、代理対応出来るか?といったことですね。」
(まもる)「ふーん、なるほど。」
(杉さん)「物的要素としては、在庫が必要量確保されているか、部品、材料の取引先が被害にあった場合、他の調達ルートがあるか?等を事前に検討、対策しておく必要があります。
では、お二人のように情報関連に関わっている業務の中で、BCPに非常に重要な役割を果たしていることがあります。それはなんだか分かりますか?」
(まもる)「自分達の業務の中???なんやろ?」
(杉さん)「それはバックアップです。災害が起こった際、情報をどれだけ最新の状態に戻せるか、ということがすごく重要なんですよ。例えば、設計データ等のバックアップが一か月前にしか取っていない時に災害が起こったらどうなりますか?」
(ホゴ)「一か月分を再設計するってことになるのかしら…」
(まもる)「そんなアホな!それは大変やし、そもそもそんなのんびりしてられるわけないし!!」
(杉さん)「そうですよね。言うまでもなく、モノづくりに大きな影響を与えてしまいます。」
(ホゴ)「その点は、うちの会社は安心よね。」
(まもる)「そやね。毎日ちゃんとLTO※にバックアップ取ってるからな。」
※LTOとはLinear Tape-Openの略で、サーバ等の大容量のデータを高速にバックアップする磁気テープ装置。
(杉さん)「毎日バックアップを取ることは大切ですね。でも、それだけだと大きな落とし穴もあるんですよ。」