Club-Z機能解説:GPM編

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

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図研ベテランSEによる知って得する機能解説
-GPM編-

 FPGAのピンアサイン情報を手際よくCADに反映(2)

2011.04.21

■回路図作成支援

GPMなら、回路設計者は、CADライブラリから提供される回路図シンボルだけでなく、任意に分割したシンボルを、回路図ローカルシンボルとして使用することができます。
分割方法も、【I/Oバンクイメージで分割】、【任意で信号グルーピングした単位で分割する機能ブロックイメージの分割】ができるようになっています。

シンボルを分割することで、信号の流れを意識した回路図を作成することが可能になる他、パッケージシンボルでは図面に納まらないサイズでも、分割シンボルなら納めることもできるようになります。

GPMと回路図エディタDesign Gatewayを組み合わせることで、回路設計者を支援する便利機能もあります。作成した分割シンボルを、任意の回路図シートに一括配置し、シンボルピンに接続するシートコネクタ、またはブロック設計の際に使用する階層コネクタを信号名付きで自動発生するというものです。

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従来ですと、分割シンボルを一括配置した後に、手動でシートコネクタまたは階層コネクタをひとつひとつ配置&接続し、別途、信号名を付与していたのですから、この便利機能をお使いいただくことで、作業性が大幅に向上することを実感していただけると思います。


■関連する効果

プリント基板上の配線パターンを考慮し、FPGAのピンアサインを検討し、最適化することで、下記のような「品質」「コストダウン」「リードタイム短縮」に関連する副次的効果が期待できます。

  • シグナル・インテグリティの向上
  • パワー・インテグリティの向上
  • EMI対策向上
  • 対策部品の削減
  • プリント基板の層数の抑制
  • 配線面積の抑制
  • 配線パターン設計の効率化


■ピンアサイン決定のフロントローディング

そもそも、なぜピンアサイン変更が必要になってしまうのでしょう。これまで記述した内的要因だけでなく外的要因も少なからずありますが、初期のピンアサイン検討の精度をどれだけ上げられるか、だと思います。

詳細設計を開始する前に、キーパーツ間の信号品質をケアしなければならない重要な信号について、フロアプラン段階でピンアサインを決定できれば、後工程でのピンアサイン変更は極力抑えられるはずです。

わかってはいるのだけれど、CADの操作は難しい、ということもあると思います。
しかし、GPMのピンアサイン検討では、プリント基板CADの操作方法の習得は必要ないので、問題ありません。

プリント基板データの初期作成だけ、プリント基板設計者にお手伝いいただくだけで、FPGA設計者もGPM上でピンアサイン検討ができます。

GPMとCRのフロアプランツールの活用でFPGAの最適なピンアサインメント検討のフロントローディングが可能となるのです。


■おわりに

いかがでしたでしょうか。『FPGAのピンアサイン情報を手際よくCADに反映』というタイトルから、「こんなことができたら」という観点で、GPM製品が持つ主な機能を紹介させていただきました。

GPM製品で出来ることをお知りいただき、GPMを導入したら、手戻りコストをどれくらい減らせるか検討する機会をお持ちいただければ幸いです。




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