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図研ベテランSEによる知って得する機能解説
-DG便利機能編-
2013.03.21
■はじめに
今回は、Design Gateway(以下DG)の意外と知られていない便利な機能についてご紹介します。
ご紹介する機能はすべてDGの基本モジュールに含まれていますので、ライセンスの追加導入なくご利用いただけます。今回ご紹介する機能は以下の通りです。
- ①回路図にデータシートやドキュメント、チェックリストを紐づける:ドキュメントオープン
- ②よく使う回路シンボルを「お気に入り」にまとめる:シンボルシート
- ③回路図上で確認したい任意のオブジェクトリストを作成:オブジェクトセレクタ
- ④設計変更箇所などを色付けして確認箇所を強調:カラーマーク表示
①ドキュメントオープン
[機能概要]
ドキュメントオープン機能は、回路図上のコンポーネントに紐づけた任意のファイルやフォルダを、Windowsで関連付けされたアプリケーションでオープンすることができる機能です。コンポーネントの属性にオープンしたいファイル・フォルダのパスを設定しておくことで、ツールバーのアイコンより実行することができます。なお、実行する属性は3つまで登録することができます。どの属性のパスを実行するかはリソースファイルで定義します。
[活用例]
回路図を様々な情報のポータルとすることができます。
- 回路設計検討時のメモ書きを紐づけることで、「なぜこのような構成にしたか、なぜこの定数に決定したか」などのエビデンスを残すことができる
- 部品のデータシートを紐づけることで、部品情報を探す手間を省くことができる
- チェックリストを紐づけることで過去のトラブルなどの注意事項を確認しながら設計ができる
- DRの議事録を紐づけることで、指摘事項・留意点を確認できる
流用設計時には、これらのドキュメントが紐付いた状態で流用できますので、回路図面だけでなく様々なノウハウも一緒に流用することができます。
②シンボルシート
[機能概要]
シンボルシート機能は、あらかじめ登録された回路図シートから、シンボルを回路図に配置することができる機能です。これにより、シンボル形状の一覧からシンボルを選ぶことができます。
また、シンボルだけでなく、属性やネット結線状態も合わせて配置することもできますので、頻繁に使用する部品や標準的な回路モジュールを含む回路図シートを登録することで、回路テンプレートのように使用することができます。
なお、シンボルシートとして利用する回路図シートはリソースファイルで定義しておきます。(複数定義可能)
[活用例]
- シンボル一覧を用意することで、シンボル形状の一覧より選択できる「大きなシンボルセレクトメニュー」として活用
- 回路モジュールを並べたシートを用意することで、標準回路モジュールの利用を促進
- シンボルシートのパスには環境変数も使用可能なため、$HOMEなどを利用して、個人用「お気に入りテンプレート」として活用