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図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -DG-Embedded編-
2011.07.21
■DG-Embeddedによるアプローチ
次にポイントとなるのが、DS-2で管理された情報を、【設計時に参照し、活用できる環境】をいかに実現するのか、ということ。
この第2のポイントに最適なソリューションが【DG-Embedded】です。
DG-EmbeddedとはDS-2とDGとの連携をさらに強化したソリューションで、DS-2で管理されている情報や機能を、直接回路CAD上から利用することが可能で、設計の判断材料としてDS-2の情報をより効果的に活用することができます。
DG-EmbeddedはDGのコマンドとしてDS-2モジュールが起動します。そのため、DS-2を新規にご導入いただく場合でもDGユーザ様には抵抗なくご利用いただくことができます。
それでは、DG-Embeddedの具体的な活用方法をご紹介します。
1)DG-Embedded / 部品情報の参照・活用
DGを入口に、様々な部品情報を参照し設計の判断材料として活用することができます。
DS-2のDBを直接参照できるため、CAD単体では対応の難しい下記情報を回路図CAD上で確認することが可能になります。
- ホストDB/資材DBなどの最新情報の取得 (コスト、在庫数、終息情報、推奨部品・・)
- 他製品での部品の利用実績 (どのような製品で何回利用されているか)
- ドキュメント化された情報 (信頼試験結果、部品納入仕様書、過去の不具合情報・・・)
- 3Dの部品形状
- CADライブラリ情報(フットプリント形状も参照できます)
2)DG-Embedded / 部品選定
DS-2の部品情報を利用して、部品入力、部品交換が可能です。
そのため、CAD単体の場合に比べ、最新の豊富な情報をもとに部品選定が行えます。
回路図を基板設計外注様に提供されているようなお客様や、他会社様と協力して回路設計されている会社様では、 「部品選定時にはコスト/在庫情報はみたいけど、回路CADにはいれたくない。」 という話も伺いますが、そのような運用も可能になっています。
3)DG-Embedded / 部品表編集
DS-2/CLM(部品リスト)の機能を利用して、状況に応じた部品選定を支援します。
- 回路図を流用してきた段階でディスコン部品の有無を確認
- 回路図の特定領域を指定した部品コスト集計
- 部品表で選択した部品に対して、一括で部品の再選定を実行
この際、再選定ロジック(定数同じ+定格同じ+サイズ同じなど)は複数用意でき、選定結果の表示順を「コスト優先」、「軽量化優先」、「部品精度優先」など状況に応じて選択することもできます。
再選定の際、一度品番を消してから、抵抗だけを選択してから・・のような手間もありません。
DG-Embeddedでは、上記のCLM(部品リスト)での「部品検討」→「回路に反映」の手順をDG上で完結して実施することが可能になります。
4)DG-Embedded / 成果物管理
DS-2/EDTで管理された設計成果物を回路CADから直接参照が可能です。
例えば、回路データの起動はDS-2に格納されているCADデータをDG上で参照してオープンすると言ったことができます。また、過去の回路データを流用するような場合は、CADデータと関連付けて管理されている設計成果物を容易に確認できるので、過去情報をうまく活用した効率のよい設計が可能になります。
今回ご紹介しました、DG-Embedded は、下記Revから利用が可能になります。これからDGの導入をご検討されているお客様は合わせてDS-2とのコラボレーションによる「情報の一元化」と「必要な時に最適な情報を参照し、活用できる環境」をご検討されてみてはいかがでしょうか?
対応バージョン
- DG Revision 7.0以上
- DS-2 Version 5.2.2以上
利用するライセンスも上記プログラムのみですので、ご興味をもたれた方は担当営業までご連絡ください。