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図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -ビルドアップ基板設計編-
2010.03.18
さらに、【エリアアレイパッドオンビア】の紹介です。BGA、CSPなどの多ピンICについて、各ピンからパターンを引き出す際にパッドオンビアを入力しますが、その作業はかなりの手間となります。そこでこの機能を使用する事で、一ピンずつパッドオンビアを入力するといった手間を省く事ができます。
図では、BGAの端子直下に、一括でビアを引き落とした例になります。ビアの接続層は、ネット名毎に指定する事ができますので、例えばグランドネットのビアは貫通接続、電源ネットのビアは3層接続、その他は全て2層接続といった設定ができ、その設定を踏まえて選択した端子から一括でパッドオンビアを発生することができます。
続いて、【導体率分布】です。
ビルドアップ基板において、基板の熱変形を少なくする為には相対する導体層(表裏など)の導体分布を同等にする事が望ましいとされています。この要求を満たしているか、パターン設計中に確認する事ができます。
図は、8層ビルドアップ基板の導体率を表示したものです。導体層1に比べて導体層8の残銅部分が少ない事が分かります。
そして、【ビルドアップルールエディタ】です。
この機能は、複雑な設計ルールが要求されるビルドアップ基板についての設計条件を登録する際に、視覚的にルール設定・参照する事を可能とするものです。
コンフォーマルビア、スキップビアなどの各種ビアのサイズ設定から、配線幅/配線間隔、ビア同士のクリアランス設定を行う事ができます。図を見ながら操作できるので、直感的にルール設定を行う事ができます。
ビルドアップ基本モジュールには、この他にもビアやパターンなどの障害物をよけながらビアを自動発生する【探索ビア入力】、必要な箇所に正しくダブルビアが入力されているかをチェックする【ダブルビアチェック】といった
機能も含まれております。
いかがでしたか?お役に立ちそうな機能はありましたでしょうか?気になる機能がありましたら、ぜひ担当営業までご相談ください。
■備考
- ビルドアップ基本モジュールの詳細については、以下のドキュメントに記載されております。
- 「スタート」 - 「プログラム」 - 「CR-5000 Board Designer」 - 「ドキュメント」-「オンラインヘルプ」 -
- 「Board Designer」 - 「配置/配線」 - 「オプション・モジュール」 - 「ビルドアップ基本モジュール」
関連ツール :CR-5000/Board Designer