基板検図を楽に確実に行う方法

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

☑設計のお悩み解決します。

教えて!桃子先生☆

2014.01.30

【case04】
ECU基板設計後の検図項目が多くて困っています。抜け漏れなく確認する良い方法はありませんか?

(車載メーカ 回路設計者:M.Tさん)

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Mさん?!ど、どうしたんですか??
目の下、すごいクマですよ!?!?


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桃子先生!助けて下さい!!
実は今、ECU基板を設計してもらった後の検図を行っているのですが、準備に時間はかかるし、チェック項目は多いし、層をまたいだ箇所のチェックは難しいし・・・とにかく作業が先に進まないんです。こんな状況ではレビュー会に出られませんよ。。。あっ!ノイズもきちんとチェックしないと・・・この作業をきちんとやらないと、サイトで泊まり込みのあの徹夜の日々がぁ・・・



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し、しっかりしてください、Mさん!!
ところでいつもどのように検図されているのですか?


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設計協力会社さんからもらったPDFデータをトレーシングペーパーに印刷して、GNDや電源系統ごとに色を塗って、重ね合わせて見ています。まずは速い信号線やRESETラインとか、マイコンの発振子周辺、それから設計指示したところが意図通りに設計されているかを確認して、あとは100項目以上ある社内の設計基準と照らし合わせて…



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その確認を全て紙と目視で・・・それは目の下にクマ、できますよね。
検図後に修正してほしいところがあった場合は、どのように伝えていますか?


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メールや口頭で伝えますが、なかなかうまく伝わらなくて、Officeで絵を描いたりしています。これも結構時間がかかるんですよね。


m_20140128_04.jpgなるほど。状況はよく分かりました。せっかく基板データがあることですし、ここは思い切ってCADを使って検図してみてはいかがですか?CADならではの豊富なチェック機能はもちろん、「見る」ことを助けてくれる機能もたくさんあるので便利ですよ。修正して欲しい箇所があれば朱書も入れられますし、ちょっとした修正でしたら、直接修正できちゃいます。操作も簡単なので、サクサク使えちゃいますよ。さらにチェック項目を「Circuit DR Navi」で管理すれば、100項目でも200項目でも漏れなく簡単に確認できますよ。


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その話、もっと詳しく聞かせて下さい!!




■CR-8000を用いた電子検証環境
CR-8000シリーズでは、紙やPDFなどでは実現できない、より高度な基板の検証を行うことができます。今回は、「Circuit DR Navi」と「Design Force」を用いて行う基板の検証環境をご紹介します。

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■Circuit DR Naviとは
「Circuit DR Navi」は、チェックリストをデータベース化してデザインレビューを支援するソリューションです。
マスター管理したノウハウからチェックリストを作成し、回路図と関連付けます。これによりチェック項目に該当する箇所を簡単に抽出できます。こうして作成したチェックリストと基板データとを通信しながらチェックすることで、漏れなく確認することができます。

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■チェックリストの作成
まずはチェックリストを作成します。

  1. マスターDBから、今回の設計で使用するチェック項目を呼び出します。チェック項目は、文章だけでなく、図解や外部のドキュメントを関連づけることも可能です。
  2. 過去のDBには登録されていない新たなルールや、今回の設計に特化した項目を追加することもできます。
  3. 作成したチェック項目に該当する箇所を回路図より抽出します。回路図の内容を解析し、自動的に該当箇所を抽出することができますので、簡単に確認ポイントを紐づけられます。

このようにして作成したチェックリストは、基板設計への設計指示としても利用できます。

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■確認する
基板を確認する際は、チェックリストから回路(Design Gateway)・基板(Design Force)へクロスプロービングできますので、該当箇所を簡単に漏れなく確認できます。
また、確認した結果は、コメントや関連ドキュメントとともに記録できますので、検証のエビデンスとして保管することができます。

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では次に、検図の「見る」をサポートする表示機能群をご紹介します。