Club-Z劇場
新人岡田君のちょいモテ設計者への道
【第6回】回路図は設計者が入力すべき② ~時代が求めている~
編集:Club-Z編集部
監修:岡本ESA 事務所/岡本 彬良
2008.09.25
―前回までのあらすじ―
回路設計者がCAD入力を直接行うオレンジ電機。専任のオペレーターがいる会社もある中、何故なんだろう?と疑問に思った岡田君は勢いで土田課長に聞いてしまう。珍しく真面目な土田課長。そこには深い理由があった・・・
「俺達設計者は、使いたい時にシンボルがないと嫌だろ?これも大きな壁となった。だから、いろいろ対策を練った。まず、
ブロック図作成段階での新部品登録体制
だ。一般部品は既に登録済みなことが多いので、
新規部品を中心に設計者が回路図を描く前に登録するよう
にした。こうすることによって、タイムリーな回路図シンボルの提供環境を整えたんだ。今回の新製品の場合も使いそうな部品を事前に登録依頼しただろ?」
「確かに!」
「それと、
シンボルの端子登録ルールの明確化
。例えば、GND端子。」
と、小さな箸袋に何やら描き始めた。
放熱フィン
「この端子番号のない放熱フィンをGND端子として登録するかどうか。それから、内部接続された端子の場合」
「外形は4端子だけど、内部の端子にあわせて2端子で表現するか?こういった登録ルールを設計者個人に任せるのではなくて、ルール化して混乱が起きないようにしたんだ。」
「そういえば、うちの会社はルール化されてますね!」
「それと同じ流れで、回路図シンボルの形状が統一できない、という問題もあった。シンボルの左は入力、右は出力、という考えがあって、入出力に関わらない端子位置が回路設計者によって異なってしまったんだ。だからその対策として、入出力に関係のない実体形状でのシンボル登録をオレンジ電機では推進した。」
「えぇ!!」
思わず言ってしまった・・・
「なんだ?」