ちょいモテ設計者への道

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

Club-Z劇場

新人岡田君のちょいモテ設計者への道

【第2回】プリント基板設計発注のタイミング ~焦るな!~

2008.05.29


「ソフトは、開発量が急激に増えているので時間がかかってしまうのだけど、一度作るとその後の修正は比較的簡単なので短時間で済むことが多いの。場合によっては一日で終わっちゃったり。でも、電気設計はそうはいかない。また一からやり直すようなものなので、修正に一ヶ月かかることもよくあるでしょ。ソフト開発を待ってる1次試作までの間は時間に余裕があるのに。」
「そうですね。1次試作までは余裕があるのに、その後、問題が発生したりすると、電気設計の進み具合で開発が左右されちゃって、みんなからは早くしろって追い立てられるし、プロジェクトリーダーからは睨まれるし、残業はもちろん、たくさんのプレッシャーで大変だったことがありました。。。」

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「そうでしょ?じゃー、そんな状況を改善するためにどうすればいいと思う?」
・・・ここはきちんと答えておかないと!気合を入れるオレ。

「回路図の完成度を高めることと、少しでも早くプリント基板設計の発注を出すことでしょうか?」
「だーかーらー、違うって言ってるでしょ!」

えぇーーーっ!! 撃沈・・・

「どうしてみんなそうやって発注を急ぐの?」
「それは・・・回路図が書けても、それが想像通りの動きをしてくれるとは限らないので。むしろ予想外の動きをすることの方が多い気がして・・・試作してみないと分からないこと、多くないですか?」
「そうね。でも、だからと言って発注を急ぐのは何の問題解決にもなってないと思うわ。そうではなくて、ソフト開発が完成するまでの間の時間をどうやって有効的に使うかっていうのが重要だと思うの。」

確かに。

「では、具体的にどうすればよいかというと、 まずはプリント基板設計の発注期限を調べて、そこから逆算してスケジュール調整をする。 回路設計が終わったらすぐに発注!って焦らないで欲しいの。」

「えっ?! 少しでも早く発注した方が基板設計会社の負担も減るし、納期も縮まるのでは?」
「いいえ、その逆。発注までの時間でしっかり作りこむことによって後工程で無駄のない設計ができるようになるのよ。そのためにやるべきことはこんなこと。」
と、ホワイトボードに向かい何やら書き出す篠原さん。

■プリント基板設計委託までにやるべきこと
【設計上の配慮】
・回路の完成度向上
・SI検討
・EMI検討
・ブロック配置
【コスト面の配慮】
・低コストなプリント基板
・組立て易いプリント基板(実装性)
【実装性への配慮】
・実装条件
【環境への配慮】

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