Club-Zコラム第14回

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

コラム


グローバル化は設計・製造の仕組みを見直すチャンス

【第14回】ソフト開発に手戻りはある、でも小さくするように計画する

株式会社RDPi  代表取締役 石橋 良造


2008.09.25

執筆者プロフィール
九州大学卒業後、日本HP入社(入社当時はYHP)。電子計測器、半導体計 測システムの研究・開発に従事した後、社内の開発製造革新プロジェクトで、 電気・電子設計およびソフトウェア開発のための統合システムを企画,開発。
この間に、日本HPにおけるソフトウェア・プロダクティビティ・マネジャー を兼務。日本HPの会社分割によりアジレント・テクノロジーに移籍した後、 この経験をもとに社外に対してコンサルティングを実施。その後、株式会社 RDPi を設立。 これまでに、家電、通信、電子機器、自動車業界に数十社の実績を持つ。ビジネスコンサル系とは一味違った開発現場やツールにも精通するコンサルタント。
著書(共著)に「デザイン プロセス イノベーション」「ザ・チェンジ」(どちらも日経BP)。また「日経ものづくり」での連載や「ソフトウェア開発環境展」専門セミナーなどのセミナーも多数実施している。

●Email :  ishibashi@rdpi.jp
●株式会社 RDPi : http://www.rdpi.jp/
●著書 : book1.JPGbook2.JPG


この数回はプロジェクト管理をテーマにお話ししていますが、前回からはソフトウェア開発のスケジュール作成方法について解説しています。組み込みソフト開発は、スケジュールの内容、そして、その妥当性判断がソフト屋さん以外にはわかりづらく、そのため十分な進捗管理ができないことが多いものです。そこで、ソフト開発経験がないプロジェクトリーダーやハード屋さんでもスケジュールが理解でき、進捗管理ができるようになるスケジュール作成方法を解説しています。少しおさらいをしておきましょう。

まず、製品仕様とソフトウェア内部構造の関連づけを行う方法を解説しました。これにより、ある機能を作るのにソフトウェアのどの部分に手を入れる必要があるのかがわかり、また、あるモジュールを変更することが、製品のどの機能に影響を及ぼす可能性があるのかがわかるようになります。つまり、ソフト屋さんでなくても、開発する製品機能とソフトの内部構造とを関連づけて話をすることができるわけです。

次に、ソフト屋さんは開発する機能ごとに、基本設計、詳細設計、コーディング、単体テスト、結合テストという、流れ作業でソフトを作成するようなスケジュールを作りがちですが、実際のソフト開発はこのような流れ作業では進まないことをお話ししました。さらに、ソフトを実際に動かして動作確認をしながら、段階的に完成度を確認することが重要であることをお伝えしました。

今回は、実際にソフト開発全体をどのようにスケジュールすればよいのかを紹介したいと思います。