設計者にも知ってほしい。マイクロ波の基礎知識
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シールドルームと吸収体って?
マイクロウェーブファクトリー株式会社
2014.11.20
【シールドルーム内で携帯電話の計測を行った場合】
上記のように、シールドルーム内だと携帯電話から発信された電波は乱反射を起こし、実際に計測したい直接波以外の電波も受信してしまい、正確な値が測定できません。
【電波暗室内で携帯電話の計測を行った場合】
電波暗室では、放出された不要な電波は吸収体が吸収することで、不要な反射が抑えられ、正確な直接波の測定が可能となります。
電波吸収体は、受けた全ての電波を吸収しているわけではありません。電波が物に当たると基本的には反射・減衰・透過という状態になります。これは吸収体にも同じことが言えます。吸収体は電波を大きく減衰させていますが、まったく透過させないことは不可能です。
【電波が物に当たった場合】
物の種類によって減衰量は様々です。
【暗室内で吸収体に電波が当たった場合】
ピラミッド形状の理由は、先端に当たった電波を散乱させて減衰し易くするためです。
上記図のように吸収体を透過した電波は、シールド面に当たりもう一度、電波吸収体の中を通るため入射した時と同じように減衰させることができます。
このような処理をメタルバックと言い、吸収体本来の性能を引き出すためにはなくてはならない処理です。
このようにシールドルーム・吸収体は、電磁波計測を正確に行うためには必要な計測設備です。
弊社マイクロウェーブファクトリーでは、シールドルーム・暗室の施工から吸収体の販売も行っていますので、計測でお困りのことがございましたらお気軽にご連絡ください。
マイクロウェーブファクトリー社 http://www.mwf.co.jp/