試作前段階での仮想検証を実現

エレキ・メカ ハイブリッドDRソリューション
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XVL Studio Z

XVL Studio Z は、超軽量 3D モデルを活用し、安全規格で定められた絶縁距離(絶縁物を避けた空間距離・沿面距離)の計測・検証、静電気・EMC の検証などができるツールです。

試作前段階でのさまざまな仮想検証により、試作後に発覚する不具合を削減します。検証機能に特化しており、エレキ設計者での簡単に 3D での製品全体の評価が行えます。

※基板の絶縁距離検証は、CR-8000 Design Force で⾏うことができます。

XVL Studio Z イメージ

今までできなかったことを実現する XVL Studio Z

製品全体を詳細な設計データで検証可能

設計の進捗に伴い、CAD のデータサイズは増加します。CAD データサイズを 1/100 にする XVL によって、詳細な PCB データを含んだフルアセンブリでの検証が可能になります。

Spaceだけでなく、Specの仮想検証

3Dの形状に加え、ネットや部品などに付与された電気特性情報も取り込み、従来は実機試験でしか確認することのできなかった検査項目、つまりSpace(空間)だけでなく、Spec(仕様・性能)の仮想検証ができます。

エレキ担当者も自由に3Dを扱う

操作の習得が障壁となる 3D CAD とは違い、誰もが簡単に 3D データを扱えることで、エレキ担当者も、製品全体を考慮した課題抽出や品質改善を、タイムリーに行うことができます。

XVL Studio Z でできる検証の例

電子機器の絶縁距離検証

プリント基板を含む3Dデータでの絶縁距離検証を実現

一般的に製品全体の絶縁距離は、試作した後に実機で検証します。ただしこの方法は不具合が発見されると対策が遅れるため、本来は設計時点で検証することが理想的です。しかし実際に取り組むと、基板と筐体の設計データを組合わせられる環境がないため、勘と経験に頼った検証になってしまいます。このため、担当者の知識や知見により検証の質に差が生まれてしまいます。さらにエレキ設計者以外が実施する場合、安全規格の基準(1次回路と2次回路間の強化絶縁や、Hazardous 回路とアース間の基礎絶縁など)や、危険電圧となる箇所を全て把握することはできません。結果として、実機での検証が前提になっています。

XVL Studio Z は、基板データを含む製品全体モデルを正確に表現でき、絶縁距離計測に必要なエレキ属性を持つことができます。この情報から、検証すべき対象とその判定距離をルール化し、検証対象を自動抽出し、空間・沿面距離も自動計測することができます。これにより、担当の経験・スキルに関わらず、設計時に絶縁距離検証を実施できます。さらに計測した結果は、画像付きの帳票(Excel)で出力でき、エビデンスとしてご利用いただくことができます。

 

電子機器の絶縁距離検証

大電流伝導バスバーの絶縁距離検証

3D CAD では計測できない空間距離・沿面距離

自動車をはじめとする輸送機のパワートレインが電動化され、そのインバーターユニットでは、モーター駆動用の大電流を効率的に伝導するバスバー(ブスバー)が使用されています。

小型化、軽量化が求められ、構造が複雑化するユニット内において、安全規格で規定されたバスバー同士や他の金属部品との”絶縁距離(空間距離・沿面距離)”の確保が課題となっています。

対象の組合せにおける絶縁距離を確認するためには、3次元空間での絶縁物を避けた最短の経路抽出と距離計測が必要となります。ところが、3D CAD による距離計測では、対象間の直線距離であるため、絶縁距離の要件を満たしません。現状は、設計者が考える”危なそうなところ”に断面を作成して、経路線分の和を求める、といった手法が一般的です。この方法では、作業効率が悪いことと、それ以上に人依存であるため、計測漏れや測定ミスをどのように防ぐのか、といった問題が残ります。

XVL Studio Z では、軽量 3D データ形式 ”XVL” を使用して、

・計測すべき組合せの自動抽出
・空間距離、沿面距離の自動計測
・経路画像を含む検証結果のレポート出力

が可能です。

 

3D CAD では計測できない空間距離・沿面距離

電子機器の EMC・静電気検証

プリント基板を含む3DデータでのEMC・静電気検証を実現

製品全体の EMC や静電気等の電気的検証は、試作してから実機での試験が一般的です。この方法では不具合が発見されると対策が遅れるため、設計中に検証することが理想です。検証方法のひとつとしてシミュレーションがありますが、軽量データの作成、パラメータ準備、解析結果の分析などの専門知識が必要となります。また、解析結果を得るまでに時間を要するため、設計中にフィードバックするのが困難です。

XVL Studio Z は、基板データを含む製品全体モデルを正確かつ簡単に表現でき、部品の金属や樹脂の属性を持ちます。この情報から、静電気が空気を通って伝わる最短経路や、静電気が金属を経由した時の伝導経路を導き出すことができます。また、基板の GND と筐体アースの接続経路の部品や金属部品間の接触面積を計算し、ノイズの原因となる浮き金属や GND 接続不足などを検出することができます。

これらの検出結果は、画像付きの帳票(Excel)で出力でき、エビデンスとしてご利用いただくことができます。

 

電子機器のEMC・静電気検証

動画でのご紹介

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