ivretnI7from Z_Vol.35_2025 OKIサーキットテクノロジー株式会社鶴岡事業所技術本部技術部技術開発チーム富樫 康久氏ント配線板)」という新しく制定された付則ができ、これから問や要求が飛び交い、それを全てクリアする必要があるという現実に直面したことで、社内全体の意識が一気に引き締まったのは印象的でした。「この事業が失敗すれば、全ての取引先からの信頼を失う」という切迫感の中で、社員全員が当事者意識を持って取り組み、2年以内で7種の認定取得という成果を上げることができました。富樫氏 現在は「JAXA-QTS-2140F 付則 J(高放熱対応プリ正式な認定取得を進める段階です。これは、より高い放熱性能や、高密度実装など、新しい宇宙機器の要求に対応するために制定されたものです。JAXA、各部品メーカー、当社間での仕様協議を経て開発が進んでいます。 JAXA認定は、宇宙産業における「信頼の証」です。我々としても、認定取得によって得られた技術的知見や品質事業全体の競争力向上につなげています。保証のフレームワークを、他産業にも応用することで、――今後、月面探査や火星探査など、より長期かつ過酷な環境下でのプリント配線板が求められます。顧客ニーズの多様化やそれに伴う技術開発などについても教えてください。富樫氏 今後求められるのは、以下のような技術進化だと考えています。 特に、5G・6Gのような高速通信が前提となるシステムでは、材料選定や設計仕様も高度化する必要があります。こうした要求に応じて、ビルドアップ構造やバックドリル技術の宇宙用途への応用も検討しているところです。 また、熱対策については当社で「銅コイン挿入技術」などを駆使して放熱性能を高めたプリント配線板を開発しました。この取り組みはJAXAにも評価され、JAXA内部で放熱技術の調査が行われた際に、当社の提案が採用されることにもつながりました。開発部門との協議を経て、実際に製品化され、効果が確認されたことで、最終的に先ほど紹介しましたJAXA-QTS-2140付則Jとして規格化されました。 また、当社としては日本市場にとどまらず、欧州宇宙機関(ESA)やアメリカ航空宇宙局(NASA)など海外市場への進出も進めるため、社内でJAXAとESAの設計仕様を2000年4月に入社し、技術部へ配属。2003年品質保証部へ異動した後、2005年再び技術部へ。主に宇宙向けプリント配線板の開発に従事。2024年、現職である技術部技術開発部チームマネージャーに就任。銅コイン配線板● 小型・高密度実装への対応(高周波・高速信号への対応)● 実装部品からの発熱量増加への対処(高放熱構造の最適化)● 部品内蔵プリント配線板の活用(面積削減とコストバランス)月面探査からニュースペースまで宇宙産業向けプリント配線板が切り拓く未来e w
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