Heterogeneous Integration AllianceR&Dエコシステム共創の場、人材育成装置ベンダー装置部材ベンダー大学、研究機関図4原料ベンダー材料ベンダー12日本版imecを目指すコンソーシアム3DHI「前工程」「後工程」融合 オープンイノベーションプラットフォーム将来構想:日本版imecファンドリー、デバイスベンダーEDAベンダー横浜国立大学一参加者にすぎないTargetアプリケーション 後工程、前工程融合領域ロジック新規構造チップレットハイブリッドD2W接合CMPBondingDefect-freeDicing開発要素技術※緑文字の部分が日本の強み海外研究機関新規配線裏面給電配線(BSPDN)ポストCu配線ExtremeThinningCleaningReliability外資ベンダー海外大学New material Screeningブレイクスルーが起きる部分に注力していきたいと考えています。開発した技術を活用して、製品の量産を見据え、装置メーカーや材料メーカーとの連携も進めています。日本はこの領域が強いので、大いにチャンスがあると考えています。また、本学には量子やフォトニクスといった領域における第一人者もおり、それらの異なるデバイスをチップレットで融合することで、単なるコスト削減だけではなく、全く新しい機能を生み出し、今までにない製品やサービスを提供する世界が見えてくるでしょう。ベルギーのimecは、オープンイノベーションのひとつの成功例で、日本でも同様の動きが必要です。imecではオランダのASMLを中心とした企業が極端紫外線(EUV)露光技術を確立し、各企業から研究員が集まり、1社だけでは難しいことに対しても、エコシステムを構築することで成果を出しています。日本でもハイブリッドボンディング技術など各企業や研究機関が持つ半導体コア技術を最大限に活用し、国内企業間で競争するのではなく、エコシステム全体で研究開発から量産を見据えて協力することで、イノベーションを起こすことができるはずです。その実現のため、私が代表を務めるコンソーシアム「3DHI」では、重要なコア技術とされる「3D集積技術」をテーマに産学連携を行っており、活動を通じて日本版imecの実現に貢献したいと考えています。学長からは「つなぐ」役割を果たすようにと言われています。ハイブリッドボンディングの研究ではチップ同士をつなぎ、コンソーシアムの活動では組織や人もつなげて、日本の半導体業界に次世代のエコシステムを作りたいと考えています。その一環として、2024年4月に、半導体・量子集積エレクトロニクス研究センターを横浜国立大学内に設立しました。横浜市にはサムスンの研究所があり、川崎市にはレゾナックの「JOINT2」(レゾナックが中心となり設立したパッケージング分野のコンソーシアム)があるなど、神奈川県には半導体関連企業が多く集積しています。図研も横浜市内にありますしね。また、東京工業大学のすずかけ台キャンパスにも半導体プロジェクトが複数あります。行政も積極的な支援をしており、スマートシティ、GX(グリーントランスフォーメーション)、水素活用などへの展開が期待されています。日本の半導体業界発展のためには、優秀な人材を輩出するための教育も重要で、「特定分野の専門家」だけではなく、広い領域に理解がある人材が求められます。このセンターが、「横浜にある国立大学」にできたことは重要だと思っています。北海道や熊本で量産工場の立ち上げが急ピッチで進められ、経済界でも半導体に注目が集まっています。ここ横浜はR&Dのクラスターとして開発と量産をつなぐハブの役割を担うことで、それぞれ強みをもつ地域や企業と連携し、半導体産業を活性化していければ嬉しいです。imecの成功と日本版imecの実現横浜国立大学内に「半導体・量子集積エレクトロニクス研究センター」を設立3DHI3DHI3D
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