FMEAやHAZOPは、1つ1つの危険なイベントを評価するため、単一故障の分析手法と言われる。それに対して、FTAとは、1つのイベントが、他のイベントと組み合わさって危険な事象にならないかを考える手法である。FMEA、HAZOPとの対比のために、このように描いたが、実際は末端の個別故障から積み上げてゆくのではなく、TOP事象(最終的な障害)を定義し、そこに至るパスを順次分解してく。

たとえば電気回路をFTAにより分析する場合、システム停止のトップ事象が、「電源の遮断」「停止スイッチの押下」に分解できるとすれば、「電源の遮断」を、「1系の電源装置の停止」と「2系の電源装置の停止」のANDであると考えることができる。このように事象を次々に分解していき、最終的な部品故障にまで至れば終了である。