昨年実施した読者アンケートで、関心が最も高かった技術テーマである「EMC対策」について、大人気記事「おしえて電源IC」でご協力いただいているリコー電子デバイス様をゲスト講師にお招きし、セミナーを開催しました。

 

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日時:2019年 3月1日(金) 13:30~17:00
場所:図研 本社・中央研究所 図研ホール

 
当日は満席となり、各セッション後のQ&Aコーナーで活発な質疑が行われたり、終了後に展示ブースに残っていただくなど、盛況のうちに終了しました。それでは、当日の内容を少しだけレポートします。
 

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最初にリコー電子デバイス株式会社  営業部 FAE課 シニアスペシャリスト 藤戸 弘志 氏より同社の紹介として、10年間の供給保証を行う「長期供給プログラム(PLP)」や、正規保証付きでの少量販売サービス「Small Quantity Purchase(SQP)」、その他の各種サービスをご説明いただきました。

PLP SQP

 
1). EMI対策技術 -CISPR25対応例を交えて-
リコー電子デバイス株式会社 設計部 設計一課 スペシャリスト 佐藤 尭厚 氏

「電源ICって何?」という基礎的な内容から始まり、車載EMI規格CISPR25に適合させるための対策方法を具体的に解説いただきました。
CISPR25対策のノイズ低減方法として、「スペクトラム拡散回路の採用」「スナバ回路の適正化」「入力フィルタの追加」「基板パターンの工夫」をご紹介いただきました。それぞれの対応例について、細かい注意点や対策有り無しの場合の検証結果も見せていただけるのは、ICメーカーさんだからこそ! とても、有り難い情報でしたね。
また、基板設計する上での注意点も、実際の図面をベースに配置配線のポイントを説明いただき、比較的経験の浅い基板設計者にもわかりやすい内容だったのではないでしょうか。

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スナバ回路の適正化
基板設計の注意点:EMIの低減

 
 
2). EMS対策技術 -EMS障害に関する知見と製品応用-
リコー電子デバイス株式会社 設計部 製品課 チームリーダー 吉井 宏治 氏

EMS対策として、ノイズに強いLDO製品を採用する場合のポイントなどを、さまざまな角度からご説明いただきました。
特に、LDO使用時の課題となっている「外来ノイズによるLDO出力変動(誤動作)」については、多くの検証から発生メカニズムを特定し、見出された対策方法も特別にご紹介いただきました。ここでしか聴けない情報で、参加された方はラッキーでしたね!
また、除去しきれない電源ノイズやLDOの自己発生ノイズに対する施策として、高リップル除去、低ノイズを実現する回路構成と推奨製品をご紹介いただきました。

 

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LDO誤動作の原因調査の一例
高PR、低ノイズを実現する回路設計

 
 
3). EMC設計の効率化 -EMC設計ルールの活用と効果-
株式会社図研 EDA事業部 営業技術部 SE課 野村 政司

EMC問題を未然防止する「EMC設計」について、実機頼みの対策の悩みや「まじめな」シミュレーションの非現実性などを紹介した後に、解析と実測によって得たノウハウを設計ルール化して設計プロセスで活用する「ルールベースデザイン」の考え方と、その事例および効果について解説しました。
特にスイッチングレギュレータ回路のノイズ、外来ノイズ対策、また「回路図に描けない回路」をイメージすることや、電磁界可視化システムの測定結果を基板CAD上に重ねる新環境などについて、興味深い内容が発表されました。

 

EMC-A DFview

 
今回、大変ご好評をいただきましたので、今後も同様のセミナーを企画していきたいと考えています。ぜひご期待ください。

なお、本セミナーについてのご質問などがありましたら、以下からお問い合わせください。よろしくお願いいたします。
 

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