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通信に対するSafety Measure





  • IEC 61784-3には、本メルマガ本文に掲載したような故障モードに対して、有効な打ち手(=Safety Measure)をいくつか紹介し、故障モードとの関係を表に纏めています。

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  • これだけ見ても、具体的なイメージがつかないと思います。現実の世界での通信エラーに対する様々な打ち手をがんばって抽象化しているのですが、まぁ、そう言えば、そうかなぁ程度の分類ですから、これを直接実際の設計に適応させるのは無理がありそうです。

  • Field Busなど機能安全の拡張をしているプロトコルの解説には、これに類似した表が必ずついています。実際のプロトコル設計には、それらの解説や規格書を見ていただくと、手法の具体的なイメージがつくかもしれません。

  • とはいえ、いずれも元々のプロトコルをSafety Communicationとして拡張しているため、前提となるプロトコルを理解していないと、なぜその打ち手が有効なのか理解できない部分も出てきます。また、なぜそのような手法で解決しようとしたのかは、それを提唱する主要メーカの「商品」としての考え方が背景にある場合があります。そこに打ち手としての良し悪し、または普遍性を探すのも難しいことです。

  • 大切なことは「通信」というものの全体像を捕らえ、内部の構造や原理によるのではなく、想定される通信のエラーに対して有効と思われる打ち手を用意することだ、と理解してください。