このように、Common Cause Failureは、(Root Cause)×(Coupling Factor)で考えることが出来ます。FTA的に言えば、Top Eventに至るかどうかは、この両方がそろうかどうか、ということになります。FTAを行う際、このような観点で障害を解析することは、Common Cause Failureを見つけるのに役立ちます。また逆に言えば、Common Cause Failureを回避するためには、Root Causeをなくすか、対になるCoupling Factorをなくすか、どちらかの対応をとればよい事になります。
Common Cause Failureは、共通部品や共通のライブラリなど「共通な部位」に目が行きます。つまり前述のたとえで言えば、前者のケースです。勿論それも大切ですが、後者のケースのように共通の部位が故障したわけではないケースも大切です。
ある回路Aのトランジスタが故障した。それが電源を引き込んだ、その電源が別な回路Bに供給されていたため、Bも結果的に電源喪失で停止した。このようなケースは、後者の例に当たります。Common Cause FailureをFTAのような手法で分析するのは、このように複数の事象の組合せで発生するものである、と考えることが出来るからです。