設計環境のセキュリティ

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03


☑設計環境のセキュリティ

【第5話】インフラの見直しをすればコスト削減?!

図研ネットウエイブ株式会社

2011.05.26

(ホゴ) 「設計者さん達の日々のデータはファイルサーバに保存して、そのサーバを毎日バックアップ取るような仕組みにしています」
(まもる) 「完璧でしょ!」
(杉さん) 「拠点ごとに、そこでバックアップを取ってらっしゃるんですか?」
(まもる) 「そうです。完璧でしょ!!」
(杉さん) 「残念ながら、不十分ですね」
(まもる) 「えーなんでですのぉ???」
(杉さん) 「毎日バックアップを取る仕組みは大変良いんですが、その仕組みだけでは各拠点が今回のような大震災等の被害に合った場合、バックアップもろとも吹き飛んでしまう可能性があります」
(まもる) 「ゾゾっ」
(ホゴ) 「ではどうするべきなんでしょうか?」
(杉さん) 「少なくとも離れた拠点間で夜間にバックアップデータをお互いに飛ばすか、データセンターのバックアップサービスを利用するのが良いですね」
(まもる) 「運用面を考えればデータセンターを使う方がええな。我々が楽やしなぁ・・・」
(杉さん) 「そうですね。確かにデータセンターのサービスを利用するのが安全で楽ですが、コストの見合いを考える必要はありますよ」
(まもる) 「えっ、またコストですか?」
(杉さん) 「日々あまり使わないデータも含めて何から何までデータセンターに預けると、従量課金サービスの場合、意外とコストがかかってしまうケースが多いんですよ」
(ホゴ) 「確かに、設計者さん達って結構昔に設計したデータをバックアップから引っ張り出して利用する事って多いから、日々ほとんど利用しないデータも全て預けるしかないですよね」
(杉さん) 「厳密にはデータ量や利用頻度をもう少し詳しく調査しないと何とも言えないですが、御社規模の場合データセンターに預ける方法は、ちょっとコストが見合わないかもしれませんね」
(まもる) 「と言う事は、やはり拠点間で夜間バックアップを取り合う方法ですかね」
(杉さん) 「そうですねぇ、御社の場合は恐らくその方が良いでしょうね」

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(ホゴ) 「じゃあ、拠点間バックアップを行う場合、どのような事に注意すれば良いんでしょうか?」
(杉さん) 「拠点間は現状、どのように接続されていますか?」
(ホゴ) 「帯域保障じゃないですが、100Mbpsの回線を使って専用のVPN装置で接続しています」
(杉さん) 「VPN装置は先ほど説明したUTMに置き換えれば、この機能も持ってますんで既存の専用VPN装置は不要となって、ここでもランニングコストを抑えられますね」
(まもる) 「部長の嬉しそーなニヤついた顔が想像できるな!」
(ホゴ) 「うわっ、想像しちゃったじゃない・・・」
(杉さん) 「一日のバックアップを取る差分データ量って、だいたいどのくらいですか?」
(ホゴ) 「およそですが、一日あたり差分データは10GBくらいでしょうかね」
(杉さん) 「実際の回線速度を、ちょっと余裕を見て8Mbpsとすると、1MB送るのに1秒。10GBだと約160分で2時間40分ですね」
(ホゴ) 「それなら、夜のうちに相互でバックアップっていうのは問題なさそうですね」
(杉さん) 「そうですね。実は差分データ量が非常に多くて、一晩で送れないと言うお客様もいらっしゃるんですよ」
(まもる) 「それってどないして解決したんですか?」
(杉さん) 「A社さんは回線の見直し提案をしました。いろいろとお話を聞かせていただいてると、回線が10年近く前に契約されたままだったんです」
(まもる) 「10年前だと、今と比べればかなり高くて、」
(ホゴ) 「遅いって事ですよね」
(まもる) 「ちょっと! なんで最後まで言わせてくれへんのかなー? 君はおいしいとこ持っていくなぁ・・・ほんまに」
(杉さん) 「回線速度が数倍になって、逆にランニングコストは約1/3くらいにまで落とす事ができたので、すごく喜んでいただきましたよ」
(ホゴ) 「意外と回線費用って、毎月のランニングなんで見落としがちなんですよねぇ」
(杉さん) 「もう一社のB社さんは回線も見直したばかりだったんですが、それでも通信量が多くて、日によっては夜中に送りきれない可能性があると言う事がわかりました。さらに九州と海外拠点からのアクセスが非常に遅いと言う別の問題もあり、違う方法を提案しました」
(まもる) 「というと、どんな?」
(杉さん) 「それはWAFS(ワフス)と言う方法なんです」
(まもる) 「ワフス? 中田ワフスボタンみたいやなぁ」
(杉さん) 「・・・はぁ。WAFSと言うのはWide Area File Servicesの略で、WANの高速化あるいはWANの最適化と言われる方法なんです」
(ホゴ) 「具体的にはどうやって高速化するんですか?」
(杉さん) 「WAFSの中でもいろいろと手法があるのですが、代表的なのがデータを圧縮したり、遅延による速度の低下を防止したり、パケットロスによる影響を回避したりですね」
(ホゴ) 「ふぅん、バックアップ一つとってもいろいろな課題や手法があるんですねぇ」
(杉さん) 「お客様の環境や用途によって、採るべき解決策はさまざまですね」
(まもる) 「杉さんと話しとったら、ほんま勉強になって助かりますわ」
(ホゴ) 「私たち情報システム部って、技術管理部さんのお仕事も手伝っているので、幅が広くてなかなかインフラに特化した勉強をしている時間もないんですよ」
(まもる) 「本当に杉さんに相談に乗っていただいて助かりますわ」
(杉さん) 「そう言っていただければ、こちらも嬉しいですよ。後はまもるさんのくだらないギャグが無くなれば、もっと短時間でお互い会話が弾んで効率化に繋がるんですけどねぇ」
(まもる) 「それって、WANの高速化みたいやなぁ」
(ホゴ) 「というか、しょーもないギャグによるパケットロスだわ」



●図研ネットウエイブ株式会社 プロフィール
図研ネットウエイブは、急速な発展とともに多様な課題を抱えるインターネット市場に独自のソリューションでビジネスを展開しています。企業ネットワークにおける外部からの脅威、内部からの情報漏洩といった問題に対するネットワークセキュリティソリューション、進化する仮想化環境に最適なクラスターストレージやクラウドサービスにいたるまで、企業がインターネット環境を最大限に活用するための高いバリューの製品とプロフェッショナルサービスを提供します。

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新事業開発部   吉田哲也
TEL:045-473-6821   E-mail: tetsuya.yoshida@znw.co.jp

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