Club-Z:Seminar Report

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

Seminar Report


第18回設計・製造ソリューション展(DMS展)
ご来場ありがとうございました!

2007.07.20

プリント回路基板が三次元化されると・・・

プリント回路基板を三次元化するメリットは何でしょう?

長らくプリント回路基板の設計は、層(レイヤ)という概念で設計されてきたものを垂直方向に重ね合わせた 2.5 次元までの空間で事足りてきました。 特殊なケースを除いてプリント回路基板の外形形状と、筺体との干渉だけを検証すれば充分でした。
しかし、製品自体が小型化し外観デザインも曲面化し、一方で内部のプリント基板は高密度、多分割化されると、部品実装されたプリント基板と筺体との空隙は三次元化された環境の中でないと検証できない状況に追い込まれてきています。

V54EEではCR-5000/Board Designerと双方向にデータ交換するためにBoard Interchanger(ワークベンチ)を用意しています。

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Board Interchangerは以下の3機能を有しています。

■ エクスポート機能
V54EEで作成したプリント基板アセンブリを二次元に変換して、CR-5000/Board Designer用データとして出力できます。
V54EEで作成した基板外形、高さ制限領域、主要部品の配置情報を出力し、以降の基板設計業務にて活用できます。

■ インポート機能
CR-5000/Board Designerで作成したプリント基板情報を三次元に変換して、CATIA V5用のプリント基板アセンブリとして取り込みます。

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■ 部品形状一括置換機能
インポートされた簡易部品形状を、リアルな部品形状に一括変換することができます。クリティカルな三次元空隙の検証が可能となります。
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プリント基板の三次元について、さらにメリットを付け加えると。。。

プリント基板を三次元のデータとして扱うことにより、様々な解析技術へのデータ受渡しの起点となります。プリント基板の「そり」を事前検証するための応力解析、発熱部品からの放熱状況を事前検証するための熱流体解析など。

従来の解析では、プリント基板(単一の板)と部品という関係でのモデリングで充分とされてきましたが、プリント基板上の導体パターンを電気だけでなく熱の伝送路と見なしたモデリングの重要性も報告され、改めてプリント基板の三次元化の精度が見直されつつあります。Board Interchangerでのインポート機能を使うことにより、より精度の高い解析用モデルを作成できます。