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図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -DG Rev.8 人気機能編-
2011.11.24
10月に開催された弊社プライベート展「Zuken Innovation 2011」にて新たに発表されたCR-8000シリーズのラインアップに加わった Design Gateway(以下、DG)を今回取り上げます。
システム全体の設計フローにおいて後工程からの手戻りをなくすためには、回路設計段階での品質の作り込みが重要となります。DGでは、様々なチェックや自動化の仕組みを用意しており、回路図の品質を高めつつ、設計負担を軽減します。
今回は、DG(Rev.8)の機能の中から、品質向上や設計負荷の軽減に関する次の3つの機能をピックアップして紹介します。
- ① ルールチェック機能のさらなる活用
- ② シンボル一括更新機能の活用
- ③ DGのPDF出力機能の活用
① ルールチェック機能のさらなる活用
DGのルールチェックの一項目である“属性欠落・属性値チェック”では、属性値の有無/文字数/禁止文字の使用などのほか、条件に適合する属性値を持つコンポーネント/ピン/ネットなどを検出可能です。
このチェックを活用すると、例えば 「供給停止フラグ(※1)がついている部品がないか確認したい!」、「仮部品フラグがついている部品がないか確認したい!」 など、さまざまな場面で効率的な回路図のチェックが可能となります。
※1 供給停止フラグや仮部品フラグといった属性は、お客様毎にて任意に定義可能です。
このように便利なルールチェックですが、実行するのを忘れては意味がありません。
DGでは、ネットリスト出力時にルールチェックを自動で実行するよう設定でき、「ルールチェックを忘れて出図してしまった!」というミスも防止可能です。
DGでは、ルールチェック以外にも回路設計におけるミスや負荷を軽減する機能をご用意しています。
② シンボル一括更新機能の活用
部品情報の再ロードと同時に、シンボルの正規化(※2)が可能です。
これにより、設計者が一時的に仮シンボルを作成/配置している場合や、ライブラリに変更があった場合などに、部品情報とシンボルを別々に更新する手間が不要となります。
回路図とLCDBでコンポーネントが参照しているシンボルが異なる場合に、LCDBに設定されているシンボルを正としてシンボルを交換する処理。
シンボル更新に限れば、回路図オープン時にチェックした結果を一括反映する機能も用意してます。
③DGのPDF出力機能の活用
PDFを出力する際、自動でリファレンス毎のしおりを付けることが可能となりました。
これにより、PDF上でツリーを辿りながら、簡単に該当部品の検索が可能となります。
PDF出力を活用いただくと、CADをお持ちでない部門の方でも効率良く図面を確認できます。
PDF出力は、DGの基本ライセンスでは単シートずつ、オプションの[PDFコンパイラ(ZX1607)] をお持ちであれば複数シートを1つのPDFファイルとして出力可能です。
今後もよりいっそう進化していきますので、どうぞご期待ください。