Club-Zコラム第18回

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

コラム


同時にやるシクミづくりとヒトづくり。
やっと気づいた改革の本質

【第18回】システム設計のための脳を活性化する技術

株式会社RDPi  代表取締役 石橋 良造

2012.02.23

スイッチを入れるための優位感覚


フローアライブは「五感レベル」あるいは「フローレベル」になることで、脳の働きを活性化させ、創造性や想像力を必要とする企画や、ドメインモデリングなどの設計に対する苦手意識を払拭します。実際にフローアライブをやってもらった技術者からは「思いもよらない気づきがあった」という声をよく聞きます。


「五感レベル」や「フローレベル」になるために大切となるのが、そのきっかけ作りです。意識レベルをあげるためのスイッチを知ること、持つことです。このスイッチは一人ひとり違うのですが、助けとなるのが自分の「優位感覚」を知ることです。


突然ですが、「ハワイ」と聞いて頭の中に何が思い浮かびますか?


芸能人が行くところとか、日本人がいっぱいというような説明的なことではなくて、頭に浮かぶものを答えてください。それは次のどのタイプに近いでしょうか?

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映像中心の人もいれば、音や音楽中心の人もいれば、肌や身体の感覚中心の人もいるはずです。人によって優先的に使っている感覚が違い、その感覚で物事を理解しているのです。これが優位感覚です。もっとも受け入れやすく、その感覚から情報が入っていくと素直にすっと理解できるのです。 優位感覚は次の4つに分類されます。

  • 視覚優位
    • 絵や図を使って理解するのが得意なタイプです。頭の中で映像イメージを描きながらものごとを考えます。頭に浮かんだものを見たまま伝えるため、話があちこちに飛ぶ傾向があります。見た感じを大切にし、外見に心を動かされやすいところがあります。
  • 聴覚優位
    • 音で物事をとらえるのが得意なタイプです。一度聞いただけで物事を覚えることができ、テンポが速く早口であることが多いようです。相手のちょっとした声のトーンや調子の変化に敏感で、反面、騒音があると集中できない傾向があります。
  • 体感覚優位
    • 物事を感触や感じでとらえるのが得意で、まずはやってみるというタイプです。動いたり話したりするスピードはゆっくりで、何かをしたり、体を動かしたりすることで記憶することが多いようです。早口で話されるとついていけない傾向があります。
  • 言語感覚優位
    • 頭の中でいろいろと考えたり試したりするのが得意なタイプです。言葉の意味や文章のつながりを気にしたり、構造や工程、順番などに価値を感じることが多いようです。物事についてじっくりと考えるので、自発的に動くことが少ない傾向があります。

さて、あなたの優位感覚はわかりましたか? 複数になることもありますので、ひとつに決めることができなくても気にする必要はありません。自分の優位感覚がわかっていると、あるいは、相手の優位感覚がわかるとコミュニケーションが容易になります。

そして、フローアライブを実施するときは、自分の優位感覚を中心にその場面をイメージするのがうまくやるコツです。お試しください。

(*) フローアライブ:Copyright © RDPi








column_20100930_3.JPG●執筆者プロフィール  石橋 良造
日本ヒューレット・パッカード (HP) に入社し、R&D 部門で半導体計測システムの開発に従事した後、開発プロセス改革プロジェクトに参加。ここで、HP 全社を巻き込んだ PLM システムの開発や、石川賞を受賞した製品開発の仕組み作りを行い、その経験をもとに 80 社以上に対して開発プロセス革新やプロジェクト管理のコンサルティングを実施。独立して株式会社 RDPi を設立した後は、より良い改革のためには個人の意識改革も必要、と、北京オリンピックで石井慧を金メダルに導いたピークパフォーマンスのコーチ養成コースを修了し、個人のやる気やモチベーションを引き出す技術の開発と、開発プロセスやプロジェクト管理の仕組み改革との融合を続けています。
●株式会社 RDPi :http://www.rdpi.jp/
●メトリクス管理ウェブ : http://www.metrics.jp/
●Email :  ishibashi@rdpi.jp
●ブログ : http://ameblo.jp/iryozo/entrylist.html

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