SIシミュレーションナレッジ
コラム10 ②
高速メモリーインタフェース安定動作のための配線設計テクニック
【等長配線編】
2010.01.21
等長配線の作業は、配線の各配線長を測長し、短い配線にはミアンダ(迂回配線)で長さの補正を行ないます。この作業は、データバスのビット数分の“配線長を測る→長さを補正する→配線長を測る→長さを補正する・・・”という作業の繰り返しとなるため、膨大な工数と集中力、根気が必要となります。
そこで注目したいのが、『CR-5000 Lightning ” 配線遅延(配線長)レポート”と”自動レングセン”』です。
DQSとDQの配線遅延や配線長の差がレポートできて、キャンバス上の配線とリンクが取れるので、検証をスムーズに行なうことができます。
図. CR-5000 Lightning の配線長レポート
配線長の補正作業では、自動レングセンを使います。最長の配線長に揃うように配線長が補正されるため、配線の引き回しに注力できます。この機能は、ミアンダの発生サイズを見て配線使用スペースの見積もる用途でも活用できます。
図. CR-5000 Lightning 自動レングセンで配線している動画
ダブルクリックで、動画画面が拡大表示されます
基板設計中は、たとえ等長配線済みの箇所でも様々な事由により配線を移動せざるを得ない場合があります。等長配線を移動すると、再度「配線長の測長」と「等長」の作業を行うこととなり、多くの修正工数がかかってしまいます。
そこで注目したいのが、『CR-5000 Lightning ”レングセン”』です。
この機能は、既存のミアンダ配線をつかんで移動したり、自在に編集することができます。消去(Deleteキー)と組み合わせると、簡単にミアンダの発生サイズや発生箇所を変更することができます。
図. レングセン機能を使ったミアンダ配線の形状編集動画イメージ
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”レングセン”はLightningライセンス(※)があればCR-5000/Board Designerでも使用でき、簡易的なミアンダ配線を作成することができます。
※ Realize、P.R.Editor、Intelligenceのいずれかのライセンスです。
以上の等長配線機能の操作方法は、専用の操作ガイドで習得できようになっています。SSTLなどの練習回路データ(全20ケース)を使って、短時間で操作を習得できますので、是非お試し下さい。
https://support.zuken.co.jp/global/downloads/Index/detail?dl_no=103-100114
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