株式会社図研(以下、図研)は、最新の電子機器設計環境である「CR-8000」シリーズにおいて、自動車の電子制御系ハードウェアを対象とした機能安全国際規格「ISO 26262 Part 5」に対応した機能を強化します。「CR-8000 ISO 26262 Verifier」は、回路設計CADに入力される各種情報を活用することにより「ISO 26262 Part-5」で必要とされるハードウェア信頼性評価・検証作業を自動化・効率化することを可能にする業界唯一のソリューションです。昨年12月の販売開始以来、既に複数の企業が導入済みであり、その効果が実証されています。今般、導入企業での実運用でのフィードバックも踏まえ、さらなる効率化を実現するための機能強化を行います。
「CR-8000 ISO 26262 Verifier」バージョン2015に搭載される主な新機能は次の通りです。
●FMEDA(注1)差分確認
設計変更などの回路改版に伴いハードウェア評価結果がどのように変化したか、変更前後の差分をレポート出力し、変化点を容易に確認することができます。
●部品故障モード自動設定
部品属性などの条件に応じて、抵抗やコンデンサなど搭載数が多い部品に対して故障モードを一括自動設定し設計者の手間を大幅に低減します。
●専用方策(注2)が必要な部品に対するコメント自動発生
●安全目標を侵害するSPF(注3)/LF(注4)チェックのデフォルト値切替対応
CR-8000 ISO 26262 Verifierバージョン2015は、2015年3月リリース予定です。また、「部品FIT(注5)数設定の容易化」などにも順次対応していく予定です。
CR-8000 ISO 26262 Verifierの今後のロードマップについて詳しくは、10月16日、17日に開催される図研のプライベート展「Zuken Innovation World 2014」においてご紹介する予定です。(10月17日の講演No.2D5)
(注1)FMEDA: Failure Modes Effects and Diagnostic Analysisの略。故障モードとその影響および診断の解析手法
(注2)英語でDedicated Measure。リスクを軽減する解決策
(注3)SPF: Single Point Faultの略。単一箇所における障害
(注4)LF: Latent Faultの略。潜在的な障害
(注5)FIT: Failures In Timeの略。10億時間あたりに発生する故障回数
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