図研CR-8000がLTspice®Ⅳとの連携機能を追加

2016/04/11 配信

株式会社図研(以下、図研)は、システムレベル回路設計環境「CR-8000 Design Gateway」の最新バージョン(*1)において、リニアテクノロジー社製「LTspice®Ⅳ」との連携機能を追加、オプションソフトウェアとして販売を開始しました。

「LTspice®Ⅳ」は、高性能なSPICE3(*2)シミュレータと波形ビューワに改善を加え、スイッチング・レギュレータのシミュレーションを容易にするための豊富なモデルを搭載しており、電源回路やアナログ回路のシミュレーションがクリティカルな設計において多くの設計者に使用されているシミュレータです。「LTspice®Ⅳ」は、 SPICEの改善により、スイッチング・レギュレータのシミュレーションが通常のSPICEシミュレータ使用時に比べて著しく高速化され、ほとんどのケースで波形表示を数分で行なうことができます。また、SPICEとリニアテクノロジー社製のスイッチング・レギュレータの80%に対応するマクロモデル、200を超えるオペアンプ用モデルならびに抵抗、トランジスタ、MOSFETモデルをダウンロードして使用できます。

図研の「CR-8000 Design Gateway」 は、実装回路図からSPICEシミュレータ用のネットリストを生成することができ、作業中の回路図をシミュレーション用に書き直すことなく、各種アナログシミュレータにネットリストを直接エクスポートすることにより回路動作の検証が行えます。さらに、回路の動作点電圧はシミュレータと連携し自動的に設定されるため、電気特性を考慮した電気的ルールチェックも行うことができます。

この度の「LTspice®Ⅳ」連携機能追加により、「CR-8000 Design Gateway」のユーザは、プリント基板設計の手戻りの原因となりがちな電源回路設計やアナログ回路設計の品質を、より効率的に改善することができます。さらに、図研では今後、「CR-8000 Design Gateway」と「LTspice®Ⅳ」を連携させた設計プロセスにより、電子部品の故障要因となる温度、電圧、電流、電力等のストレスに対して安全余裕を配慮した設計を行ない製品信頼性の向上につなげる「ディレーティング検証」にまつわる業務効率を大幅に向上させるための機能の充実も予定しております。

(*1) 「CR-8000 Design Gateway 2016 DG LTspice I/F」 は、2016年3月中旬に出荷開始。価格・詳細についてはお問合せください。
(*2)Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis 電子回路のアナログ動作をシミュレーションするソフトウェア。オリジナルのプログラムはカリフォルニア大学バークレー校が開発したものでSPICE3はその最終版。

※LT, LTspiceはLinear Technology Corporationの登録商標です。その他の登録商標・商標は、それぞれの所有者にその権利が帰属します。

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 株式会社図研 コーポレートマーケティング室
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【参考: Design Gateway アナログシミュレーションコントロールユニット】

CR-8000 Design Gateway をコアとしたアナログシミュレーション環境です。回路図連携や各種ダイアログにより、解析条件やオプションの設定を簡便でシンプルな操作環境で提供しています。

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