☑半導体/電子部品の技術トレンド
スイッチング電源編
ジェイチップコンサルティング株式会社
2011.01.20
CO2削減が求められてる現在に於いて、電気製品の省エネ化は至上命題であります。特に電源機能は全ての電気製品には必要であり、その省エネ化が必須であります。現在ではSW電源がその主流方式ではありますが、様々な改善方式が提案されて効率改善が進んでいます。
以前では、
非共振型(ハードスイッチング方式)
が部品点数が少なくコストも安いので主流でしたが、近年では
共振型(ソフトスイッチング方式)
が効率が良く輻射ノイズも少ない理由で拡大傾向にあります。
また、各回路方式にはそれぞれ固有の特徴があるため、アプリケーションに最適な回路方式が選定されています。
スイッチング電源技術トレンド -主な回路方式と特徴-
現在、民生機器分野におけるスイッチング電源の回路方式は、フライバック方式・フォワード方式・ハーフブリッジ方式に大別されます。
フライバック方式のうちRCC方式とPWM方式は、高電圧出力を得意としており、ACアダプターや小型フラットパネルディスプレーなどに使用されています。そのSW方式は、効率の悪い
ハードスイッチング方式
を使用しています。また共振現象を利用して電源ノイズを低減している擬似共振方式は、AV機器などに使用されています。そのSW方式は、効率の良い
ソフトスイッチング方式
を使用しています。
フォワード方式は低電圧出力を得意としており、パソコン本体用などをはじめ様々な機器に使用されています。そのSW方式は、効率の悪い
ハードスイッチング方式
を使用しています。
ハーフブリッジ方式のうち半波電流共振方式/全波電流共振方式は、中~大電力を必要とする、中・大型フラットパネルディスプレーやプリンター複合機などに使用されています。そのSW方式は、効率の良い
ソフトスイッチング方式
を使用しています。
各回路方式の動作
ここで、簡単に各回路の動作について説明します。
●フライバック方式
●ハーフブリッジ方式
●フォワード方式
各回路方式の特徴まとめ
図-2~7で説明しました各方式の特徴について比較して見ました。それぞれの方式の長所と短所を理解した上での選定が必要であります。
●ジェイチップコンサルティング株式会社(J-Chip)プロフィール
電機・精密業界をはじめとした製造業では、「調達のコストダウン行き詰まり」、「部品供給問題」、「品質問題の多発、複雑化」など多くの課題を抱え、これら課題に対しさまざまな対策をとられていることと思います。J-Chipは「ソーシングエンジニアの部品技術力」、「J-Chipユーザ会の声をもとに収集する部品情報(JCCⅡ)」を武器に、電子部品・半導体に関わるさまざまな課題・対策を「コンサルティング」「業務代行」にてご支援いたします。
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