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図研ベテランSEによる
知って得する機能解説 -BP編-
2007.12.20
今回は、製造系のデータ編集作業のうち、「フォト・ドリルデータの取り込み/整形化」にフォーカスします。
取引先との設計データのやり取りや過去の設計成果物管理に、フォトやドリルといった製造データを利用されているケースもあるかと思います。 CR-5000/Board DesignerやCR-5000/PWSの標準機能でもこれらのデータを基板データに取り込むことは可能ですが、取り込みや編集作業において苦労される事はないでしょうか?
そこでオプション機能の「ガーバー入力編集ツール」と、製造設計ソリューションであるDFM Centerにてこれらの作業を効率化できる機能をご紹介致します。
ガーバー入力編集ツールの概要 ※CR-5000/Board Producerオプション
一般的にガーバーデータと呼ばれるフォトマスク作成用のフォトデータと、穴あけ加工機が使用するドリルデータを、BD基板データへ取り込むまでの作業負荷を軽減します。 ガーバー入力編集ツールは、取り込み工程と編集工程の2つから構成されています。
【取り込み工程の機能】
・フォトデータ読み込み
・アパーチャ設定
・ドリルデータ読み込み
・ツールサイズ設定
・座標変換
【編集工程の機能】
・ライン面変換
・ホール編集
・パッドスタック編集
・ライン分割
・ライン端点引き込み
取り込み工程:【 フォト/ドリルデータ読み込み 】
CR-5000/Board Designerの標準機能でフォトデータを取り込む場合には、データと出力時のフォトマシン名を一つずつ指定しながらの実行となり、多層基板のデータ取り込み等では手間と工数がかかってしまいます(※)。 そこで、ガーバー入力編集ツールのフォト・ドリルデータ読み込み機能をお試し下さい。 複数層のデータを一括指定して取り込むことが可能ですので、作業を簡略化出来ます。 製造条件ライブラリの機器名称としてデータ出力時の設定が登録されていないフォト・ドリルデータについても、自動解析機能にて読み込みが可能です。
(誤)フォト・ドリルデータを取り込む場合 → (正)フォトデータを取り込む場合
(誤)フォト・ドリルマシン名 → (正)フォトマシン名
上記文章は訂正済みです。
取り込み工程:【 アパーチャ/ツールサイズ設定 】
自動解析でフォトやドリルのデータを読み込んだ場合、フォトのアパーチャサイズやドリルのツールサイズを指定します。 ガーバー入力編集ツールでは、アパーチャ・ツールサイズのリストファイル指定による一括設定が可能です。 また、設定した値の反映結果をその場で確認できます。
編集工程:【 各種データ変換 】
CAD設計では面として表現されていたデータをフォトデータではラインとして表現する方法が良く用いられますが、チェックや編集作業を実施する場合、ラインの状態では非効率です。
ライン面変換機能によってこのような複数のラインを面に変換できます。 閉ライン箇所をツールが自動判断して面に変換します。 その他、パッドスタック編集機能では、ドリルデータとして読み込んだホールデータと、ホールデータと同一点に存在するパッドデータをマージし、パッドスタック化してくれます。
編集工程:【 CR-5000/Board Designerへの出力 】
ガーバー入力編集ツールで取り込んだ複数層のフォト/ドリルデータを、CR-5000/Board Designer基板データへ一括出力します。 CR-5000/Board Designer基板データへ出力する際には、各層ごとのデータ数の詳細内容が出力されます。
フォト/ドリルデータの取り込み作業が簡単に行なえるイメージを持っていただけたでしょうか? 続いて、製造設計ソリューション DFM Centerの機能をご紹介します。