設計の効率UPのために、ModuleStationを上手に活用

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

☑Club-Z特集

ModuleStationを設計で使いたい!
第2回 回路設計の効率UP! 検索機能と事前検証コンテンツ

2015.01.22

DCDC、LVDS、マイコン、モータードライバなどのキーパーツと周辺部品を組み合わせた回路CADデータや解析モデルを無料でダウンロードできるModuleStation。前回はエレキモジュラーデザインの動向と、それに必要なモジュール整備について、ユーザ事例を用いてご紹介しました。今回は、実際に設計する際にどのようにModuleStationを活用すれば設計効率が上がるのか、具体例を用いてご紹介します

DCDCコンバータの回路モジュールを選定してみる

ModuleStationを活用した回路モジュールの選定について、DCDCコンバータを例に説明します。
下記のような電源系統において、プロセッサの高性能化により、より多くの電流が要求されることがあります。例えば、今までは1.5Aでよかったものが3A必要になるような場合、新しい電源IC(DCDCコンバータ)の選定と回路設計を行う必要が出てきます。

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このようなケースで、自社に新しい仕様を満たす回路が無い場合、ModuleStationを活用すると設計パラメータを入力するだけで、仕様を満たすICと回路図を簡単に検索、比較できます。
では、実際にModuleStationを使って、要求回路図の検索・比較を行ってみましょう。

ModuleStationでは、各種カテゴリ毎に用意された検索キーを入力するだけで回路モジュールを検索できます。今回は、大カテゴリの電源からDCDCを選択し、欲しい回路の入力電圧、出力電圧、出力電流を入力して、検索します。



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【リンク】: 入力電圧5V、出力電圧1.2V、出力電流3Aで検索をかけてみる。



検索を実行すると、検索キーにヒットした回路モジュールが一覧で表示されます。この一覧では、複数メーカの回路モジュールの設計パラメータや特長、応用例などを同時に比較することが可能です。



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より詳細に、回路図面での比較を行いたい場合には、一覧から"回路モジュール名"をクリックすると、モジュールの回路図と周辺部品リスト、モジュールの仕様や特長が掲載されているので、回路規模や周辺部品情報を含めた回路モジュールの比較検討が行えます。



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設計で使ってみようと思った場合には、詳細画面にあるダウンロード項目を選択し、"選択したデータをダウンロード“をクリックすることでデータをダウンロードできます。


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ダウンロードした回路データは、構想設計(CR-8000 System Planner)や回路設計(CR-8000 Design Gateway)で利用できます。また、エレキモジュラーデザインのためのモジュール整備にも活用できます。また、仕様書(データシート)には、DCDCコンバータのレイアウト設計に関する情報なども含まれているので、基板設計の際の参考ドキュメントとして活用できます。



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このようにModuleStationを活用することで、構想設計段階での回路モジュールの選定を効率的に行えると同時に、エレキモジュラーデザインのためのコンテンツの整備も行えます。今回はDCDCコンバータを例に取り上げましたが、他のカテゴリについても同じような流れで回路モジュールの選定が行えますので、是非一度お試しください。


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