Club-特集:ModuleStation 開設!

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更新日 2016-01-20 | 作成日 2007-12-03

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「ModuleStation」開設!

2012.07.17

電気設計におけるモジュラーデザインのメリット

近年、モジュラーデザインの重要性が認識されつつあり、電気設計の分野においても、その考え方を適用して設計の効率化に取り組まれるメーカー様が増えてきました。その有効性については、様々な技術雑誌、関連ニュースを通じて既に御存知の方も多いと思いますが、あらためてそのメリットについて代表的なものを以下に挙げてみました。

  • 回路の共有化により、製品ごとに個別で設計することによる直接・間接ロスの削減
  • 信頼性の高い回路ブロックを適用することによる、設計初期段階からの品質確保
  • 標準回路の適用により、部品種類数の削減
  • 回路ブロックのモジュール化による設計変更の簡易化

もちろん、モジュラーデザインを電気設計に取り込んでいくメリットはこれら以外にも、たくさんありますが、上手く活用できれば、旧来までの設計効率を改善できる手法であることには間違いありません。

取り込むためのハードル

これだけメリットがあるのであれば、直ぐにでも現状の設計フローに取り込んでいきたいと考えるところです。しかし、電気設計におけるモジュラーデザインへの取り組みを成功させるために重要な2つの「準備」が大きなハードルとなっています。

【準備1】設計環境
まず最初に、回路モジュールレベルで設計検討ができるツールが必要になります。
単純に「モジュール単位でブロック図が作成できる」というだけではなく、「基板上での部品レイアウト検討」、「筐体含めた部品干渉確認」、「コスト計算のための部品情報」、etc…、といったものが同時に検討できるツールでなければ意味がありません。
これについては、図研の回路設計ツール“DesignGateway”を軸としたラインナップで対応可能です(図1)。回路モジュールを活用した設計が効率的に進められるだけでなく、回路設計や基板設計といった詳細設計にもスムーズに移行でき、モジュール間の接続検証についても対応できます。


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図1 回路モジュールを活用できる設計ツールラインナップ


【準備2】回路モジュール情報の整備
次に準備が必要なものとして、回路モジュールの設計情報があります。
部品単位での設計情報だけではなく、回路モジュール単位での仕様、特性、あるいはモジュール間の接続検証に必要な情報などが必要になってきます。これら「素材」が準備できなければ効率化は望めません。

ここで課題となるのが、それら回路モジュールの設計情報の入手、およびCADデータ化の作業です。過去に自社で採用した実績のある設計情報であれば、それを再活用できるので、情報の入手やデータ化の手間を省略することができます。
しかし、新規に検討したい回路モジュールについては、採用候補分の回路モジュール情報も含めてインターネットやメーカーへの問い合わせ等で設計情報を収集する必要があります。さらに、設計ツールに取り込んで設計検討を実施できるようにするために、該当モジュールをデータ化する手間も掛かります。これには大変な労力と作業時間を必要とします。
電気設計でのモジュラーデザインを推進していく上で、この点が一番のボトルネックといってもよいでしょう。

いや、正確にいうと「ボトルネックになっていました。」ということになるのでしょうか。
なぜなら、この問題を解決してしまうWebサイト「ModuleStation」が、リリースされるからです。

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図2 旧来までの回路モジュールコンテンツ収集