設計のお悩み解決します。
教えて!桃子先生☆
2014.10.30
今回の相談者は、大手制御機器メーカにお勤めのススムさん(36)。 製品開発のプロジェクトリーダーを任された製品はFPGAを搭載するPLC(プログラマブルロジックコントローラ)です。 関わる設計者が増えたせいか納期がちょっと遅れ気味で悩んでいるようです。
【case12】
プロジェクトを成功させるために、チーム分け、進行表、いつも通りに整えました。でも今回のプロジェクトは進行がやや遅れています。いままでのプロジェクトと大きく違うのは、製品にFPGAが搭載されている点ですが、どうすればリードタイムを短縮できますか?
(大手制御機器メーカ:ススムさん)
こんにちは、ススムさん。
頭を抱えたりして、何かあったのですか?
桃子先生。担当した製品プロジェクトの進行がうまくいっていなくて。このままだと納期に間に合わせるにはメンバーに残業をしてもらわないといけなくなります。前回のプロジェクトを参考にスケジュールも組んだし、チーム分けもバッチリできたと思うんですけど。前回と違うのはFPGAを搭載する点ですが、そこも経験者に設計を担当してもらっているので問題ないと思ったんですが…。
それは、大変ですね。FPGAが載るとなると回路設計、基板設計に加えて、FPGA内部の回路設計が入りますからね。各担当がプロフェッショナルでも、連携がうまくいかないと無駄に時間がかかってしまう場合はありますよ。
はい。まさに悩みはそこです。
基板設計者が配線を引く際、現状のピンアサインだとどうしても配線が困難だからFPGAのピンアサインを変更して欲しいと依頼したようなのですが…。回路図の修正待ちやらFPGA設計者からの判断待ちで、基板設計の手が止まった期間があったようです。また、後日その修正を回路設計者が回路図に反映し忘れていたというミスもみつかって…。打ち合わせでも時間をとられました。
うーん。確かにFPGAのピンアサインを変更するには、FPGA開発ソフトウェアで、I/Oアサインが変更できるか判断したり、CADライブラリに反映したり、回路図シンボルに反映したりと、さまざまな付帯業務が発生するので、変更情報の反映は大変みたいですね。もれなく情報を共有するために、打ち合わせ時間が増えたという話は他の会社さんでもよく耳にします。ススムさんの会社でもGPMを使ってみたらどうでしょう?
■基板設計者が配線検討中に、GPMを使ってFPGAのピンアサインを最適化することができます。検討結果は、FPGAツールフォーマットで直接FPGA設計ツールに読み込ませることができます。
また、回路図シンボルやフットプリントなどのライブラリ情報も生成できるため、回路図や基板図への反映ももれなく行えます。
■GPMを使うことで、CADライブラリ管理を含めた、各設計プロセスと連携することで、FPGAを含めた回路/基板設計の全体最適化が行えます。
このツールは回路設計図にも自動で修正内容が反映されるなど、各担当者がもれなく情報を共有できるとこがメリットです。製品プロジェクト全体をみても無駄な時間が減らせるのでおススメです。操作を体感できるセミナーも開催されているので、一度見てみてはいかがでしょうか。
なるほど、このツールがあれば各担当者間の連携がスムーズになり、リードタイムは縮められそうですね。基板担当にはセミナーに一度行くよう勧めてみます。
読者の皆さまにお伺いします。
【FPGA設計とPCBの回路設計ではどちらを先に始めますか?】
今回の記事について詳細なご説明をご希望の方は、
Club-Z編集局(clubZ_info@zuken.co.jp)までご連絡下さい。
■記事一覧
- 【case01】部品配置図を簡単に作成する方法
- 【case02】LVDS(Low voltage differential signaling)の設計指示を考慮した配線設計にオススメの機能
- 【case03】フロアプランの精度と効率を両立する方法
- 【case04】チェック項目の多い基板検図を楽に確実に行う方法
- 【case05】精度の高い基板見積を行う方法
- 【case06】ノイズ対策を強化する方法
- 【case07】医用機器の基板設計は「結果オーライ」じゃダメなんです!
- 【case08】パワーエレクトロニクス製品の設計はチームで乗り切れ!
- 【case09】高速伝送規格のコンプライアンス試験対策にはシミュレータの活用が肝
- 【case10】「必要十分」がパッケージ化されたPDMなら快速導入、快適設計!
- 【case11】基板設計のリードタイムを短縮して、競合に勝つ!
- 【case12】FPGA設計でストレスとなる、担当者間の連携はITで解決!
- 【case13】気疲れしていた差動配線も、便利機能でラクラク作業
- 【case14】医療機器設計に求められる品質マネージメントを確実に
★桃子先生プロフィール★
図研のセールスエンジニア
体験型セミナー【CR-8000エクスペリエンス】では講師も務める。
好き:探偵ナイトスクープ
嫌い:あんこ
-CADのことならお任せ下さい!疑問・質問募集します。-
設計業務上、何かお困りのことなどありましたら、Club-Z編集部までお寄せ下さい。(質問はメールにてお受けします。件名に「教えて!桃子先生」と明記の上、
clubZ_info@zuken.co.jp
までお気軽にご連絡下さい。)お答えできる範囲となってしまいますが、出来る限り回答させていただきます。