Club-Z劇場
新人岡田君のちょいモテ設計者への道
【第4回】コストを意識したプリント基板作り② ~減らせばいいってものでもない~
2008.07.24
「プリント基板の価格は、両面・4層・6層と、層数が増えた分だけコストがあがります。だから、コストを抑えたいのであれば、層数を削減すればいいのですが、むやみやたらに減らせばいいってもんでもないのです。その理由、ユーノウ?」
「そ、そうですね。。。無理して詰め込んでしまうとプリント基板設計が難しくなるから、でしょうか?」
「おーっ、グレイト、岡田君!ザッツ ライトね!
層数を減らしたことによって、部品や配線パターンが入りきらないという事態が後から起きて、設計が期限までに完了しない、なんてアクシデントが起きたら一大事です!層数を削減してコストを抑えようと思うのなら、プリント基板設計時間に余裕を持たせる必要があります。設計会社さんにお願いする時は無理ばかり言っちゃダメだよ~。」
「確かに。。。 気をつけます!」
「それから、層数を減らすとグランド面積が少なくなってEMCで問題が起きやすい。このことも頭に入れておいてね~。」
「なるほど! ところで、層数を何層にするかの判断はどうすればよいのですか?」
「おーっ!グッド クエスチョンですね!!」
やや興奮気味のジョージ。
「それは、過去の設計事例から判断するとグーだね。うちはCAD管理室で過去の設計事例の統計をウォッチングしてるから、そのデータから同程度の【配線密度】や【部品密度】のプリント基板を目安にして層数を決めてるんだ。」
「へぇーっ。その統計表見てみたいですね。」
「えっ??みたい?見たい??」
ぬっ、と近づくジョージ高田。ち、近い・・・
「お、お願いします・・・」
のけぞるオレ。
「はい、これ!」
さらに近づくジョージ!!
そして、例のごとく資料が出てくる。