コラム
グローバル化は設計・製造の仕組みを見直すチャンス
【第13回】ハード屋でも進捗管理が可能となるソフト開発計画の作成方法
株式会社RDPi 代表取締役 石橋 良造
2008.08.28
執筆者プロフィール
九州大学卒業後、日本HP入社(入社当時はYHP)。電子計測器、半導体計 測システムの研究・開発に従事した後、社内の開発製造革新プロジェクトで、 電気・電子設計およびソフトウェア開発のための統合システムを企画,開発。
この間に、日本HPにおけるソフトウェア・プロダクティビティ・マネジャー を兼務。日本HPの会社分割によりアジレント・テクノロジーに移籍した後、 この経験をもとに社外に対してコンサルティングを実施。その後、株式会社 RDPi を設立。 これまでに、家電、通信、電子機器、自動車業界に数十社の実績を持つ。ビジネスコンサル系とは一味違った開発現場やツールにも精通するコンサルタント。
著書(共著)に「デザイン プロセス イノベーション」「ザ・チェンジ」(どちらも日経BP)。また「日経ものづくり」での連載や「ソフトウェア開発環境展」専門セミナーなどのセミナーも多数実施している。
●Email :
ishibashi@rdpi.jp
●株式会社 RDPi : http://www.rdpi.jp/
●著書 :
前回は CMMI を使い、要件管理、計画作成、進捗管理のポイントを紹介しました。多くの開発組織では、これらのポイントをおさえた上で仕組みを整備してますが、表面的なものになっていることが少なくありません。そのため、せっかく仕組みを作っても期待の効果を出せていません。より大きな効果を出すためには、開発作業の本質を見極め、仕組みをより進化、深化させることが重要であることが重要だとお伝えしました。
ところで、現在の製品開発はソフトウェアを抜きにしては成り立たないというのは間違いのないところです。しかしながら、ソフトウェア開発の進捗はわかりづらく、開発遅れの原因となっていることが多くの開発現場で発生しています。今回は、ソフト屋さんでなくても進捗管理ができる計画作成の仕組みを、前回紹介した話の具体例として解説したいと思います。
それでは、組込型ソフトウェア開発のスケジュール作成方法を説明したいと思います。前回の図33 で紹介したスケジュール作成過程にしたがって作成していきます。