コラム
同時にやるシクミづくりとヒトづくり。
やっと気づいた改革の本質
【第7回】変えよう! やろうと思っているのにできないことばかりの自分
株式会社RDPi 代表取締役 石橋 良造
2011.02.24
やろうと思っているけどできないことって実はたくさんありますよね。
私もそうですし、コーチングでもよくあるテーマのひとつです。
今回は、こんなときどうしたらいいのかを一緒にやってみたいとおもいます。
■やろうと思っていることリストの絞り込み
最初にやることは、やろうと思っていることのリストアップです。とにかく思いつく限り書き出します。
どうですか? いくつありましたか?
ぼくは 20 個ほど書き出すことができました。
これからが本番です。
まず最初に、本当に必要かどうかを徹底的に検証します。
そのためのポイントは「疑う」こと。
何のためにやりたいと思っているのか、その目的が明確なのかどうかを確かめます。
このときに有効なのが次の質問です。やろうと思っていることリストの一つひとつについて、自分自身に質問します。
「このままやらなかったら、困ることは具体的にはどんなこと?」
具体的に困ることがなければ無理にやる必要はないし、たとえやったとしても、やるという動機づけが十分ではないので結局やらなくなってしまう可能性大です。
ぼくの場合は、「ソフトの新しいバージョンの調査」などがありました。仕事で使うソフトなので、新しい機能や使い勝手を知っておく必要があると気になっているのですが、よくよく考えてみれば、実際に必要になったときにやれば十分です。リストから削除しました。
「あらためて『今』おカネを払ってでもやりたい?」
購入したのにそのままになっているようなものって多いですよね。でも、「今」の時点でもおカネを払ってでもやりたいかどうかがポイントです。
使ったおカネがもったいないという気持ちになりがちですが、過去の気持ちにこだわってはいけません。これから先に新たに使うおカネや時間を無駄にする方が、ずっともったいないことなのです。過去のことは忘れて、白紙で判断することが大切です。自分は「今」でもおカネを払ってやるのか?
ぼくの場合は、「買ったままになっている本を読むこと」などがありました。買ったものの読む必要がないので読んでいないわけで、実は読まなくても困らないのです。これもリストから削除です。
実は、本に限らず買ったままになっているものがたくさんあるのですが、一つひとつ吟味してみると今では買わないだろうなと思うものばかりです。結局、まんまとその気になって買っただけなんですね(涙)。無駄な投資であることを学習したと前向きに考えることにしました。
「やらなきゃいけないと信じ込んでいるだけじゃない?」
人に言われたからとか、本に書いてあったからとかで、単に信じ込んでいるだけのことは多いものです。自分にとってはどうなのかをしっかりと確認することが大切です。
ぼくの場合は、「事務所の掃除」などがありました。整理整頓ができてなくて、人が来たときなど恥ずかしい思いをしているのですが、何かが行方不明になって困っているわけではなく、ゴミやホコリで汚いわけでもなく、そもそも事務所に人が来ることも稀です。掃除をするにしても、必要になったときでいいと、気にしないことにしました。これもリストから削除です。
どうですか?
最初に書いた『やろうとおもっているけどできないことリスト』の項目は減りましたか?
本当に必要かどうかを徹底的に確認するのが、この最初のステップなのですが、絞り込むことで、気にかけたり、気に病むことをやめることが目的です。やるべきことに集中できない状況をなくしたいのです。